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木の葉の子守唄|映画産業と戦争特需から生まれた“白人ジャズ”【ジャズ耳養成マガジン JAZZ100年】第10巻より

文/後藤雅洋

おそらく戦後日本のジャズ・ファンが最初に接した「本場」のジャズは、今号のテーマの“ウエスト・コースト・ジャズ”や、その少し前の“クール・ジャズ”だったのではないでしょうか? というのも、先輩ファンの方々が「じつはね」と語ってくれるお好みミュージシャンは、これらのスタイルの主役である白人ミュージシャンが思いのほか多いのです。

つい最近も、1961年に伝説の名ジャズ喫茶『DIG』を開かれた中平穂積さんが選曲されたコンピレーションCD『俺のリクエスト帳/新宿DIG・DUG編』(寺島レコード)が発売されましたが、その収録曲には、今号にも登場するジェリー・マリガン(バリトン・サックス)はじめ、チェット・ベイカー(トランペット)やバド・シャンク(アルト・サックス)など、ウエスト・コーストのスターが多数登場します。

ちなみに「寺島レコード」は、東京・吉祥寺の老舗ジャズ喫茶『メグ』店主にして傑作『ジャズ辛口ノート』(日本文芸社)の著者、寺島靖国さんのレーベルです。そして寺島さんは、お好みミュージシャンにクール・ジャズで知られたスタン・ゲッツ(テナー・サックス)を挙げていました。

ところで、ジャズ史の解説の最初に、「ジャズの歴史は人の歴史」と申し上げましたが、“ウエスト・コースト・ジャズ”に関しては若干補足が必要です。50年代初頭、アメリカ西海岸で起こったこのジャズ・ムーヴメントの背景には、かなり大きな経済的要因があったのです。

40年代も後半を迎えると、チャーリー・パーカー(アルト・サックス)たちビ・バッパーが活躍したニューヨーク52丁目のジャズ・クラブもしだいに「戦後不況」の波に飲み込まれ、次々と閉店の憂き目を見ることとなりました。当然ジャズマンの仕事も減りますよね。それと踵を接するようにして、またもや「戦争」が勃発したのです。50年に火蓋が切られた朝鮮戦争です。その結果、戦場との距離が近い西海岸のロサンゼルスが後方軍需基地として活況を呈することとなりました。

また、時を同じくして、映画のサウンドトラックの商業的価値に気づいたハリウッドが、それまで添え物的に考えられていた映画音楽に本腰で力を入れ始めたのです。映画の主題曲がラジオで流されれば前宣伝に役立つし、あまつさえ「アルバム」として販売すればその収益まで見込める。そうなると当然、ミュージシャンの需要が増しますよね。映画のBGMは必ずしもジャズとは限りませんが、「譜面が読める」ジャズ・ミュージシャンはスタジオでの映画音楽制作に重用されたのです。

こうしたさまざまな要因で、多くのジャズマンが東海岸から西海岸に活動拠点を移したのですが、彼らが「仕事」を離れて演奏を楽しむ場所がウエスト・コーストにもありました。ロス近郊の風光明媚なハーモサ・ビーチにあったジャズ・クラブ『ライトハウス・カフェ』です。ニューヨークの『ミントンズ・プレイハウス』がビ・バップの温床であったように、西海岸では『ライトハウス』が“ウエスト・コースト・ジャズ”誕生に深く関わりました。この店に出入りするミュージシャンの自由なセッションから、しだいに“ウエスト・コースト・ジャズ”と呼ばれるスタイルが形作られていったのです。

■白人ジャズマンの「勝負どころ」

しかし、このムーヴメントはビ・バップとは異なるところがあります。ビ・バップはパーカーという天才の「アイデア」がその根底にありましたが、“ウエスト・コースト・ジャズ”には、ビ・バップをもとにしていながらも、特定の「スタイル」といえるようなものが希薄なのです。とはいえ「傾向」と呼べるものは明らかにありました。“ウエスト・コースト・ジャズ”は、マリガンやベイカー、そしてアート・ペッパー(アルト・サックス)など、白人ミュージシャンが多い。

それには理由があるのです。先ほど「譜面が読めるジャズマン」と言いましたが、この時代、正規の音楽教育を受けているミュージシャンの多くが白人だったのです。そして彼らはスタジオワークを離れた自由な演奏においても、凝ったアレンジによって生み出されるアンサンブル・サウンドを好む傾向がありました。

要約すると、「白人主体のアンサンブルに重きを置いたジャズ・スタイル」が“ウエスト・コースト・ジャズ”の特徴といえるでしょう。そしてその背景には、当時のアメリカの音楽風土も少なからない影響を及ぼしているように思います。ヨーロッパにおける第二次世界大戦の戦乱や思想的迫害を逃れ、シェーンベルクやストラヴィンスキーといった現代音楽の作曲家が、多数アメリカに移住していたのです。ジャズとはまったく水と油のような「現代音楽」ですが、当時の西海岸の白人ミュージシャンたちの間では、クラシック的な要素が注目されていたのは事実です。代表的な例を挙げれば、ピアニスト、デイヴ・ブルーベックは、クラシック作曲家のダリウス・ミヨーに師事していました。「個性」「即興」といったジャズ本来の「勝負どころ」では、ルイ・アームストロング(トランペット)やチャーリー・パーカーといった天才黒人ジャズマンに太刀打ちできないことをうっすらと自覚した白人ミュージシャンが、「自分たちの土俵」でもある西欧音楽に活路を見いだした音楽が、“ウエスト・コースト・ジャズ”だった、という見方もできなくはないでしょう。

文/後藤雅洋(ごとう・まさひろ )
1947年、東京生まれ。67年に東京・四谷にジャズ喫茶『いーぐる』を開店。店主として店に立ち続ける一方、ジャズ評論家として著作、講演など幅広く活動。

>>「隔週刊CDつきジャズ耳養成マガジン JAZZ100年」のページを見る

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