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イパネマの娘|ジャズとラテン・ミュージックの深い関係とは【ジャズ耳養成マガジン JAZZ100年】第6巻より

文/後藤雅洋

ジャズ耳養成マガジン『JAZZ100年』6号のテーマは、ジャズとラテン・ミュージックの関係です。チャーリー・パーカー(アルト・サックス)とともに〝ビ・バップ革命〟を推進させたトランペッター、ディジー・ガレスピーは陽気で軽快なラテン音楽の要素を積極的にジャズに取り入れました。またソニー・ロリンズ(テナー・サックス)も、カリブ海に浮かぶセント・トーマス島にちなんだカリプソの名曲、「セント・トーマス」を吹き込んでいますが、彼の祖先はこの地域の出身です。

しかし、ジャズとラテン・ミュージックの関わりはもっともっと深かったのです。19世紀末、アメリカ南部の港湾都市ニューオルリンズで生まれた黒人音楽〝ジャズ〟は、その始まりからラテン世界と深く結びついていました。

ラテン・アメリカとは、スペイン語、ポルトガル語、そしてフランス語などラテン系言語を話す人々が住む、メキシコ、カリブ海地域と南米大陸の総称です。ニューオルリンズから、ジャズの中心地ニューヨークまでの距離で円を描くと、メキシコ、キューバはもちろん、ジャマイカあたりまで入ってしまいます。道路網、鉄道が未発達で、むしろ海上交通のほうが便利な時代。西部劇で見る、幌馬車の旅の困難を思い起こしてください。

ラテン系の植民地政策は人種や文化の混交には比較的寛容だったので、スペイン、ポルトガル、フランスなどの統治地域は、宗主国の音楽と、労働力としてアフリカ大陸から強制的に連れてこられた黒人たちの音楽が混交した、多彩なラテン・ミュージックが育っていました。

そしてジャズ発祥の地ニューオルリンズは、古くはフランス、スペインの植民地だったのです。フランス皇帝ナポレオンがイギリスと戦う戦費をあがなうため、ニューオルリンズを含むルイジアナ州をスペインから取り戻し、アメリカに売却したのは1803年、ジャズ発祥の100年ほど前でした。

「ニューオルリンズ=新しいオルリンズ」は、フランス語では「ヌーヴェル・オルレアン」、すなわちルイ15世の摂政だったオルレアン公にちなんで命名された地名です。

「ルイジアナ」もまた、太陽王ルイ14世にちなんだ命名で、その意味は「ルイの土地」。つまりこの地域では古くからフランス文化が根づいていたのです。そしてその範囲は現在のルイジアナ州よりはるかに広く、なんと北端はカナダ国境にまで及んでいました。雑学を続ければ、ジャズに合うお酒の代表、バーボンもまた、独立戦争の際アメリカに味方したフランスのブルボン王朝に由来する名称だったのです。

他方、イギリス系アングロアメリカ地域であるアメリカ合衆国では、奴隷解放宣言まで人種間の混交は厳しく制限され(その後も人種差別は続きましたが)、しかも宗主国の宗教や文化の押し付けである「同化政策」を採ったので、アフリカ文化の影響は遮断されていました。

ですから、黒人音楽として発祥したジャズに開けられた、わずかなアフリカ大陸への扉がラテン世界だったのです。

■記録のないジャズの歴史

フランス植民地時代、ニューオルリンズでは、フランス人男性とアフリカ系の女性の間に生まれた子供の権利も、ある程度保護されていました。この人たちをジャズ史では、もともとスペイン、フランス統治時代のルイジアナ地域出身のスペイン人、フランス人の子孫を指す言葉である「クレオール」と呼び習わします。

そのクレオールのひとりが「私がジャズを作った」とホラを吹いた初期のジャズマン、ジェリー・ロール・モートン(ピアノ)でした。彼ひとりでジャズを作ったというのは大げさですが、ジャズ発祥にラテンの影響が濃いクレオール文化が関わっていたことの例証にはなりますね。

また、悪名高い奴隷貿易は、カリブ海諸地域を中継地として行なわれたので、そうした面でもラテン世界とアフリカン・アメリカンの繋がりは無視できません。特にキューバの東に位置するカリブ海の島国、旧フランス領ハイチは、奴隷貿易を含むさまざまな面でニューオルリンズと密接に結びついていました。

ですから、初期のジャズにはリズムの面や旋律において、かなりスペイン、フランスの影響が見られるのです。それは前述のジェリー・ロール・モートンの証言によっても明らかです。彼は「私の初期の作品『ニューオルリンズ・ブルース』(1902年作)にはスペイン音楽の痕跡がある」と語っています。

こうした歴史的事実を背景として、アメリカのジャズ研究家の中には「ジャズはニューオルリンズで誕生したラテン・アメリカ音楽の一種である」とまで言い切ってしまう人もいるほどです。

しかし、こうしたジャズ草創期のラテン世界からの興味深い影響関係が現代のジャズ・ファンにあまり実感されないのには、それなりの理由があるのだと思います。それはレコードの存在です。ジャズのような自然発生的で即興の要素が強い音楽は、記譜されたクラシック音楽と違い、発祥形態がわかりにくい。むろん楽譜など残されておらず、唯一の記録手段がレコードだったのです。

しかし、ジャズ最初の録音は1917年。ジャズが誕生したとされる時期からすでに20年近くも経っている。

ですから、初期の演奏スタイルについては資料が乏しい。そして、その後ジャズは急速にアメリカン・ポップスの要素を取り入れました。一般ジャズ・ファンが触れるレコードに記録された作品は、圧倒的に「アメリカ化」されてからの演奏のほうが多いのです。その結果、相対的に「ラテン色」の痕跡は薄く感じられてしまうのでしょう。

文/後藤雅洋(ごとう・まさひろ )
1947年、東京生まれ。67年に東京・四谷にジャズ喫茶『いーぐる』を開店。店主として店に立ち続ける一方、ジャズ評論家として著作、講演など幅広く活動。

サライ責任編集・隔週刊CDつきジャズ耳養成マガジン『JAZZ100年』第6巻

>>「隔週刊CDつきジャズ耳養成マガジン JAZZ100年」のページを見る

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