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チュニジアの夜|テナー・サックスがジャズの花形楽器になった理由【ジャズ耳養成マガジン JAZZ100年】第4巻

文/後藤雅洋

本論に入る前に、トランペットと並んでジャズを代表する楽器であるサキソフォン、通称サックスについてご説明しておきましょう。

サキソフォンは1841年頃、ベルギーのアドルフ・サックスという人によって考案されました。この楽器は演奏しやすく大きな音が出せたので、ただちにフランス軍楽隊の採用するところとなりました。また当時の先鋭な感覚をもったクラシック作曲家たちもこの楽器の可能性に注目し、サキソフォンを使った作品を書いています。

新し物好きのアメリカ人はさっそくサックスをブラス・バンドに取り入れました。これがやがてアメリカ風マーチング・バンド、ダンス・バンドへと引き継がれていきます。

サキソフォンは出せる音域によって多くの種類がありますが、ジャズで通常使われるのは4種類ほどで、音域の高いほうから順に、ソプラノ・サックス、アルト・サックス、テナー・サックス、バリトン・サックスと呼ばれています。

トランペットの号でもご説明しましたが、これらの楽器は不思議なことに、ジャズの歴史の途中から登場するのです。おさらいすると、19世紀末ニューオルリンズで起こったジャズは、トランペットの兄弟楽器コルネットとクラリネット、それにトロンボーンの3管にリズム・セクションが付くのが一般的楽器編成でした。いわゆるニューオルリンズ・スタイルです。このバンドにはどの種類のサックスも入ってはいません。

ジャズ発生の原動力のひとつに、当時のニューオルリンズでは、南北戦争に負けた南軍軍楽隊払い下げ楽器が大量に出回り、安価に購入できたことが挙げられています。推測ですが、南軍の軍楽隊には、まだ最新楽器サックスが行き渡っていなかったのかもしれませんね。

ジャズはその後、ミュージシャンの移動に伴ってシカゴ、ニューヨークへと中心地を移していきます。1920年代、ニューヨークではダンス・バンドが盛んで、その中には先ほどお話ししたようにサキソフォンが含まれていました。

初めてのビッグ・バンド・ジャズといわれるフレッチャー・ヘンダーソンのバンドは、ちょうどそんな状況のニューヨークで誕生したのです。このバンドには、のちに「ジャズ・テナー・サックスの父」といわれたコールマン・ホーキンスが在籍していました。

つまりサックスは、ジャズの歴史の途中から、ダンス・バンドの流行楽器をジャズのビッグ・バンドに流用するような形で移入されたのです。

しかし、新たにジャズに登場したこの新鋭楽器は、たちまちジャズの花形楽器となります。豊かな音量、優れた表現力が新しい音楽、ジャズの可能性を大きく広げたからです。

■金属製の〝木管〟楽器

ジャズの歴史を振り返ってみると、昔は花形楽器だったのに、今ではほとんど顧みられなくなってしまったものがあります。ニューオルリンズ時代からスイング時代まで一世を風靡したクラリネットがそうです。

これはクラリネットと発音機構が似ているので兄弟楽器とされるサキソフォンによって、その位置を奪われてしまったからです。

ここで少しサックスの構造についてお話ししておきましょう。サックスはクラリネットと同じように、葦の一種でできたリードという薄片を口で吹いて振動させ、その振動を管によって拡大させています。

こうした発音機構の一致から、サックスの本体は金属の真鍮でできているにもかかわらず、習慣としてクラリネット、オーボエなどと同じ「木管楽器」に分類されています。

■力強さも繊細さも表現

ジャズ・サックスの歴史に戻ると、テナー・サックスのコールマン・ホーキンスは、彼と同時代のスイング・プレイヤー、チュー・ベリー、ベン・ウェブスター、ドン・バイアスらに影響を与えたばかりでなく、ビ・バップ以降のテナー奏者、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンにも影響を及ぼしています。

ホーキンスの男性的で力強いサウンドは、テナー・サックスの魅力を代表しているといえるでしょう。

スイング時代のもうひとりの偉大なテナー・プレイヤーにレスター・ヤングがいます。彼は30年代から40年代にかけてビッグ・バンド・ジャズの一方の雄、カウント・ベイシー楽団に在籍していました。

レスターのサウンドはホーキンスとは対照的に軽やかで繊細なもので、スタン・ゲッツ、ズート・シムズといった白人テナー奏者に大きな影響を与えました。ちなみにレスターは黒人です。レスターのスタイルは音色ばかりでなく、フレージング(旋律)においても斬新だったので、音の傾向としてはまったく違うデクスター・ゴードン、ワーデル・グレイといった人たちの演奏の中にもレスターの足跡が読み取れます。

また、楽器は違っても、ビ・バップの天才アルト奏者、チャーリー・パーカーが、若き日にレスターのアルバムを繰り返し聴いたというエピソードは、ファンの間に広く知れ渡っています。

テナー・サックス奏者の系譜は、コールマン・ホーキンスとレスター・ヤングという、対照的なスタイルをもった2大サックス奏者を始祖としているのです。

文/後藤雅洋(ごとう・まさひろ )
1947年、東京生まれ。67年に東京・四谷にジャズ喫茶『いーぐる』を開店。店主として店に立ち続ける一方、ジャズ評論家として著作、講演など幅広く活動。

>>「隔週刊CDつきジャズ耳養成マガジン JAZZ100年」のページを見る

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