取材・文/出井邦子 撮影/馬場隆

早朝のラジオ番組を担って20年。この間、一日も休まなかったその秘訣は、夫人が作る栄養バランスに配慮したブランチだ。

【生島ヒロシさんの定番・朝めし自慢】

前列中央から時計回りに、味噌汁(浅蜊)、玄米と小あずき豆の五分粥、粥のトッピング(梅干し・岩海苔・梅の実ひじき)、アボカドサラダ(セロリ・シーチキン・コーン・ブロッコリー・ラディッシュ)、果物(グレープフルーツ・キウイフルーツ・苺いちご)、黒米の甘酒、牛蒡茶。白のプレートは手前右から時計回りに、大根おろし(しらす・桜海老)、白和え(ほうれん草・人参・きくらげ・干し椎茸・干し柿・摺ったピーナツと胡桃)、納豆(長芋・長ねぎ)、新玉葱スライス(鰹節・プチトマト)、もずく酢(生姜)、厚焼き卵、漬物(胡瓜の糠漬け・いぶりがっこ)、キビナゴの丸干し(スダチ)、中央は鯖の竜田揚げ(スダチ)。アボカドサラダはマヨネーズとスダチで和え、大根おろしはスダチを絞って食す。白和えの和え衣は豆腐に胡麻、ピーナツ、胡桃を合わせたもの。新玉葱は塩ポン酢でいただく。

前列中央から時計回りに、味噌汁(浅蜊)、玄米と小あずき豆の五分粥、粥のトッピング(梅干し・岩海苔・梅の実ひじき)、アボカドサラダ(セロリ・シーチキン・コーン・ブロッコリー・ラディッシュ)、果物(グレープフルーツ・キウイフルーツ・苺いちご)、黒米の甘酒、牛蒡茶。白のプレートは手前右から時計回りに、大根おろし(しらす・桜海老)、白和え(ほうれん草・人参・きくらげ・干し椎茸・干し柿・摺ったピーナツと胡桃)、納豆(長芋・長ねぎ)、新玉葱スライス(鰹節・プチトマト)、もずく酢(生姜)、厚焼き卵、漬物(胡瓜の糠漬け・いぶりがっこ)、キビナゴの丸干し(スダチ)、中央は鯖の竜田揚げ(スダチ)。アボカドサラダはマヨネーズとスダチで和え、大根おろしはスダチを絞って食す。白和えの和え衣は豆腐に胡麻、ピーナツ、胡桃を合わせたもの。新玉葱は塩ポン酢でいただく。

優子夫人手作りの梅干し、らっきょう漬け、糠漬け、味噌(手前右から時計回りに)。味噌は米麹味噌だが、長期熟成を経て豆味噌のような色を呈している。糠漬けは胡瓜や茄子などを漬けている。

優子夫人手作りの梅干し、らっきょう漬け、糠漬け、味噌(手前右から時計回りに)。味噌は米麹味噌だが、長期熟成を経て豆味噌のような色を呈している。糠漬けは胡瓜や茄子などを漬けている。

「薩摩がらんつ」はキビナゴの目刺し。鹿児島では目刺しのことを“がらんつ”と呼ぶという。イワシの丸干しより小ぶりで、塩分が少ないので、生島家ではカルシウム源として冷凍保存。さっと焙って食す。

「薩摩がらんつ」はキビナゴの目刺し。鹿児島では目刺しのことを“がらんつ”と呼ぶという。イワシの丸干しより小ぶりで、塩分が少ないので、生島家ではカルシウム源として冷凍保存。さっと焙って食す。

「夜は打ち合わせを兼ねて外で摂ることが多いので、カミさんが栄養バランスを考えて作ってくれるブランチが僕の健康を支えています」と生島さん。午後からはテレビ番組の収録などが入ることが多い。

「夜は打ち合わせを兼ねて外で摂ることが多いので、カミさんが栄養バランスを考えて作ってくれるブランチが僕の健康を支えています」と生島さん。午後からはテレビ番組の収録などが入ることが多い。

午前5時、ラジオ(TBS系列)から軽快な声が聞こえる。『生島ヒロシのおはよう定食・一直線』である。その時々のニュースやスポーツはもちろん、「健康広場」や「おはよう体操」など、シニアライフを充実させる内容が特徴だ。

「僕が48歳の時に始まり、今年で21年目。当初からリスナーは僕と同年代を設定し、それぞれに年齢を重ねてきた。今は健康が主なテーマのひとつになっています」

それまではテレビで活躍していたが、テレビよりラジオのほうが自然体の自分が出せる。声だけで表情まで伝えられるのも面白い。

昭和25年、宮城県気仙沼市に生まれた。高校卒業後、法政大学に入学するが、学生紛争で挫折し、渡米を決意。高校時代から続けていた空手が縁だった。その空手とアルバイトで食いつなぎながら、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校ジャーナリズム科を卒業。4年間のアメリカ武者修行で、人前で話すのが苦手だった赤面症の青年は、いつしかアナウンサーを目指すようになっていた。

スポーツ少年で、高校生で始めた空手が渡米のきっかけを作ってくれた。上は40代の頃、東京・駒沢体育館で技を披露する生島さん。

スポーツ少年で、高校生で始めた空手が渡米のきっかけを作ってくれた。上は40代の頃、東京・駒沢体育館で技を披露する生島さん。

帰国後、TBSに入社。冠番組を持つ人気者になるが、平成元年に独立。「生島企画室」を設立し、以来、経営者という顔も併せ持つ。

昨年11月、生島企画室創立30周年を祝う会が開催された。マネージャーとふたりで立ち上げ、今ではスタッフを含め総勢70人以上を抱える事務所に。生島さん(前列中央)は「人との出会いに感謝」と挨拶した。

昨年11月、生島企画室創立30周年を祝う会が開催された。マネージャーとふたりで立ち上げ、今ではスタッフを含め総勢70人以上を抱える事務所に。生島さん(前列中央)は「人との出会いに感謝」と挨拶した。

食事の30分前に冷水を飲む

午前4時前に起床。すぐ白湯を飲んでラジオ局に入り、6時30分に生放送が終了すると帰宅。仮眠をとり、1食目は午前11時頃だ。

食事には幾つかの決まりがある。

「食事の30分前にはコップ2杯の水を飲む。ゆっくりとよく噛んで、野菜やスープから始めてご飯やパンなどの炭水化物は最後に。就寝3時間前からは何も食べない、などです」

いずれも先の「健康広場」で専門医から学んだことである。

ブランチを作るのは、料理上手な優子夫人。優子さんは実母の介護体験から一念発起し、上智大学の介護福祉士科夜間部で3年学んだ経験がある。

「栄養学から実践まで幅広く勉強しました。それらを生かしつつ添加物のない食材で品目を多く、目にも楽しくを心がけています」

たとえば、鉄分不足を補うために湯は鉄瓶で沸かし、粥は鉄玉を入れて炊くのが生島流。また、砂糖の代わりに「ラカンカ糖」を使用。これは天然甘味成分が原料で、砂糖と同じ甘さでカロリーはゼロだ。それもこれも、すべては夫の健康を願ってのことである。

50歳を過ぎてから、防災士など数々の資格を取得

生島さんの仕事はアナウンサーから派生して、司会、講演、本の執筆と幅広い。講演のテーマは“心と体と財布の健康”と多岐にわたる。というのも、50歳を過ぎてからファイナンシャルプランナー、ヘルスケアアドバイザー、福祉住環境コーディネーター、防災士などの資格を取得したからだ。

講演のテーマは幅広い。写真は昨年の「埼玉金融広報委員会」主催の講演。テーマは“人生を楽しむ秘訣”で、生島さん自らが手本を示し、参加者全員が健康体操を行なう。

講演のテーマは幅広い。写真は昨年の「埼玉金融広報委員会」主催の講演。テーマは“人生を楽しむ秘訣”で、生島さん自らが手本を示し、参加者全員が健康体操を行なう。

「資格を取るきっかけは、帯津良一先生(帯津三敬病院名誉院長)の“60代、70代、80代それぞれに面白さがある。何歳になってもチャレンジし続けること”という言葉でした。帯津先生は僕より15ほども年上だけど、僕のお手本です」

防災士の資格は平成16年、新潟県中越地震で浦佐駅と越後湯沢駅間で6時間も新幹線の中に閉じ込められた経験から取得したという。

4月刊行の最新著書『どん底に落ちてもはい上がる37のストーリー』(ゴマブック ス)。人生を5つの谷になぞらえ、それを埋めるには何が必要かを実体験に基づいて説く。宮城県気仙沼市を襲った東日本大震災の悲劇にも言及。

4月刊行の最新著書『どん底に落ちてもはい上がる37のストーリー』(ゴマブックス)。人生を5つの谷になぞらえ、それを埋めるには何が必要かを実体験に基づいて説く。宮城県気仙沼市を襲った東日本大震災の悲劇にも言及。

資格を得るための勉強は、基礎から学べるのがいい。基礎を理解していると、経済の話ひとつとっても、身近な話題としてリスナーに分かりやすく伝えることができる。そうしているうちに資格が増え、番組に今までとは異なった切り口を生み出せたという。

70代を目前に、また新たなチャレンジが始まっている。

生島さん考案の『おはようヒロシ体操』はシニアが対象で、太ももを鍛える、身体をひねる、リズミカル、伸びるの4つに重点を置く。医学的監修は順天堂大学医学部教授の小林弘幸さん、振り付けは次男のプロダンサー・生島翔さん。

生島さん考案の『おはようヒロシ体操』はシニアが対象で、太ももを鍛える、身体をひねる、リズミカル、伸びるの4つに重点を置く。医学的監修は順天堂大学医学部教授の小林弘幸さん、振り付けは次男のプロダンサー・生島翔さん。

定期的にジムにも通っているが、自宅でも時間があれば身体を動かすのが習慣だ。ストレッチポールを使って左右の手を交互に動かし、肩と背中の筋肉をほどよく緩める。

定期的にジムにも通っているが、自宅でも時間があれば身体を動かすのが習慣だ。ストレッチポールを使って左右の手を交互に動かし、肩と背中の筋肉をほどよく緩める。

DVDの注文先 グランマルシェショッピング 電話:0120・164・390

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取材・文/出井邦子 撮影/馬場隆

※この記事は『サライ』本誌2019年6月号より転載しました。年齢・肩書き等は掲載当時のものです。

 

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