文/川口陽海
背中や腰の筋肉が張ったり、こり固まったりすると腰や背中の痛みを起こします。
背骨の周りにはとてもたくさんの筋肉がありますが、これらの筋肉をゆるめると、腰や背中の痛み、首や肩のコリなどの解消にとても効果があります。
今回は誰でも簡単に腰や背中の筋肉をゆるめられる『背骨ゆらし』をご紹介します。
背骨の周りにあるたくさんの筋肉
背中や背骨の周りには、脊柱起立筋など背骨を支え姿勢を維持する筋肉がたくさんあります。
また、背骨はブロック状の【椎骨】という骨がつながって、首から骨盤までの【背骨】を形作っていますが、一つひとつの椎骨の間には小さな細かい筋肉があり、椎骨をつなげたり支えたり動かしたりする働きをしています。
これら背中や背骨のまわりの筋肉は、
◆長時間のデスクワーク
◆車や電車飛行機などでの長時間移動
◆家事や庭仕事、力仕事
◆寝不足や寝すぎ
などで、張ったりこり固まったりして、腰や背中、首や肩のコリや痛みや不快感をおこします。
『背骨ゆらし』をおこなうと、これらの筋肉をゆるめてほぐすことが簡単にできます。
背骨ゆらしのやり方
(1)あお向けで、両手両脚をひらいて大の字の姿勢になり、力を抜いて楽に呼吸をします。
(2)骨盤から首まで背骨をくねらすようにゆらします。
(3)ゆらす時のコツ
●背中や腰、首肩の力は抜く
●お腹の力をつかってゆらす
●ゆらすリズムは早すぎず遅すぎず、楽に心地よくできるリズムで
●力まず楽におこなう
●とにかく脱力して背骨をらく~にゆらす
まずは1分ほどゆらしてみましょう
とにかく、らく~に力を抜いてゆらゆらと背骨をゆらしてみましょう。
1分ほどゆらしたら、一旦動きを止めてみてください。
そうすると、
■背骨の周りがじわ~っと、またはホカホカと温まる
■背中や背骨が心地よい感じがする
■背中や背骨まわりがむずむずする
■背中や腰、肩首がほぐれる感じがする
などを感じると思います。
これは『背骨ゆらし』をおこなうことで背骨の周りの筋肉がゆるみ、血行が良くなった証です。
1分でも効果は出ますが、3~5分ほどゆらすとより効果を感じられるでしょう。
連続3~5分でなくても、休み休みおこなっても大丈夫です。
また、背骨の周りが温まる感じがあまりなくても効果は出ますし、毎日続けることでだんだん血行が良くなる感じや筋肉がほぐれる感じがわかるようになることもありますので、根気よく続けてみてください。
背骨ゆらしをおこなうタイミング
寝る直前、布団やベッドの中でおこなうと身体がほぐれ、安眠熟睡の効果も得ることができます。
※注意点
『背骨ゆらし』をおこなうことで、逆に痛みや不快感を感じたり、まれにめまいなどをおこすこともあります。そのような場合は速やかに中止してください。
文・指導/川口陽海
厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
TEL:03-6457-8616
http://www.re-studio.jp/index.html