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文/川口陽海

・テレワークや外出自粛が続くと、運動不足から腰痛になってしまうことがある
・長時間座りっぱなしでいると、大腰筋が緊張し、痛みを起こす
・簡単なストレッチで改善することができる

新型コロナウィルスの流行による緊急事態宣言は解除になりましたが、4月以降テレワーク、在宅勤務になり、まだそれが継続しているという方も多いのではないでしょうか?

最近筆者の腰痛トレーニング研究所には、「在宅勤務になってから腰が痛い」というご相談が増えてきています。

お話をうかがうと、

■もともと腰痛があった、または腰痛になったことがある
■在宅勤務になってから、外出自粛もあり運動不足になった
■職場より仕事に集中できるので、気がつくと長時間座りっぱなしになってしまう

というような方が腰痛になる傾向があるようです。

つまり、運動不足のうえに長時間座りっぱなしになったため、腰や殿部の筋肉が緊張して腰痛になってしまう、ということです。

テレワークでなくても、このような状況では腰痛になりやすいですけどね。

逆に、在宅勤務になってストレスが減ったら腰の調子が良くなった、というお話も聞きますから、何が幸いするか災いとなるか、本当にわかりません。

しかし心配することはありません。腰痛になったとしても、簡単なストレッチや運動で十分改善することができます。

大腰筋が固くなって痛みを起こす

自宅で仕事をするとき、皆さんはどんな場所でお仕事をされるでしょうか?

お話をうかがうと、リビングや食卓で仕事をされる方が多いようでした。

もともと自宅に仕事用の部屋がある方は少ないでしょうから、当然といえば当然です。

しかし食卓のイスはオフィスのイスとは違い、クッションがあまりなくて固く、長時間の作業には本来向いていないものが多いです。

このようなイスで長時間作業していると、腰や殿部、股関節の筋肉に負担がかかります。

テレワークをきっかけに腰痛を起こした方によく見られたのが、大腰筋の緊張による痛みでした。

大腰筋とは、以下の画像のように、背骨(第12胸椎~第4腰椎)の前からお腹の中、股関節そけい部をとおり、大腿骨につながる筋肉です。

腸骨筋とあわせて腸腰筋ともいわれます。

大腰筋は、下の画像のように股関節を曲げ、腿を持ち上げる動作をおこなう筋肉ですが、背骨(腰)を支える役割も担っています。

大腰筋のトリガーポイント

大腰筋は長時間座った姿勢、つまり股関節を曲げた姿勢でいると、縮んで固まってしまいます。

そうすると筋肉の中に発痛点=トリガーポイントができて、そこから腰や股関節などに痛みを起こします。

【大腰筋のトリガーポイント】

図の✖印がトリガーポイントの好発部位で、赤い部分、腰や股関節、大腿部などに痛みを起こします。

トリガーポイントについては本連載でもおなじみですが、より詳しくお知りになりたい方は以下のページもご覧ください。

腰痛・坐骨神経痛のトリガーポイント治療

腰痛を改善する大腰筋ストレッチ

大腰筋をゆるめることができればトリガーポイントも解消され、腰痛を改善させることができます。

それにはストレッチが有効です。

大腰筋のストレッチには様々なものがありますので、以下を参考におこなってみてください。

大腰筋ストレッチ(1)

片膝をついて片足を立てる姿勢を取ります。

そこから骨盤を前に出すようにすると、膝をついた側の大腰筋がストレッチされます。

上の画像の左側の赤点線がスタートの位置で、矢印方向に骨盤を出す動きとなります。

上半身を反らし過ぎると腰に負担がかかりますので、上半身はそのままで骨盤だけ前に出すようにおこなってください。

股関節の前側そけい部に伸びる感覚を感じたらそこで止め、その姿勢で30秒から1分ほど保ち、ゆっくりと戻します。

これを片側2~3回ずつおこないます。

※ご注意)
痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。

大腰筋ストレッチ(2) コアヌードルを使った大の字ストレッチ

筆者の腰痛トレーニング研究所では、コアヌードルというエクササイズ器具を使ったストレッチもおすすめしています。

コアヌードル

※このエクササイズをおこなう場合はコアヌードルが必要になります。

自宅で出来る!腰痛トレーニングDVDより

コアヌードルに仰向けになり、両手両脚を広げて大の字になります。

軽く下腹部(おへその下)を締め、恥骨を引き上げるようにして腰をコアヌードルに押し付けます。

そのまま深呼吸をします。

その姿勢のまま、深呼吸を3~5分間ほど続けてください。

これだけで、長時間座って縮こまってしまった大腰筋がストレッチされます。

また肩や背中のストレッチにもなり、デスクワークで固まってしまった身体をほぐすことができます。

※ご注意)
痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。

コアヌードルについて詳しくは以下のページをご覧ください。

コアヌードル 狭窄症・すべり症・ヘルニアを改善する運動法

以下の記事でも様々な腰痛・坐骨神経痛改善エクササイズをご紹介しております。
ぜひお読みください。

腰痛・坐骨神経痛を自宅で改善!(その2)手軽に出来る3つの殿筋ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第39回】

腰痛・坐骨神経痛を自宅で改善! 自宅で出来る“殿筋ほぐし”【川口陽海の腰痛改善教室 第38回】

腰痛・坐骨神経痛の改善はストレッチから! 痛む部位別にわかる簡単ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第28回】

拙著「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい」が、全国書店にて発売となっています。
お読みいただけると幸いです。

文・指導/川口陽海 厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。著書に「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(発行:アスコム)」がある。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
TEL:03-6457-8616 http://www.re-studio.jp/index.html

腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(健康プレミアムシリーズ)川口陽海(著/文) 永澤守(監修) 発行:アスコム
腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい
(健康プレミアムシリーズ)
川口陽海(著/文) 永澤守(監修) 
発行:アスコム

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