流産を繰り返す嫁に対し「夫婦2人なら裕福な生活ができる」と言った義母

高校を卒業後に泰子さんは短大へ、そして旦那さんはアルバイト先へそのまま就職。結婚を意識したのは10代の頃からだったと当時を振り返ります。

「すごく好きだったというより、一緒にいることがとても自然だったんです。就職を決めた時に夫から『結婚資金を貯めていく』と宣言されていたし、自分の家族を早く作りたいという気持ちが伝わってきていたから。短大を出てから私も一度は就職しました。短大で資格を取って、幼稚園の先生になったんです。子どもが大好きだったし、自分の子どもができた時に色々経験値を積めると思って。でも実際に子どもを授かることはありませんでした」

妊娠の度に流産を経験していたという泰子さん。子どもがいなくなってしまうというダメージに体はもちろん心への負担も大きかったそう。一時はふさぎ込むようになってしまった泰子さんを見て、夫婦で子どもを諦める選択をしたと言います。

「妊娠はするんです。だから不妊治療をしたことはないんですが、妊娠がわかって数週間でお腹の中で成長が止まってしまったり、大きくなる経過で赤ちゃんの心臓が止まっていたり……。お腹の中で亡くなってしまった場合、小さければ自然と流れてくるのを待つんですが、その間ずっと日々の行いを後悔するような毎日でしたね。何度か繰り返すと、妊娠すること自体が怖くなるんです。そんなことがあり、夫婦で話し合って、2人で生きていくことを決めました」

そんな時、義母の不必要な一言に、縁を切ることを決意します。

「『子どもがいなかったらその分裕福な生活ができていいじゃない』って言ったんですよ。その発言は、私だけでなく、実の子である夫のことも否定しているようでした。そこから、夫は母親からの連絡を一切出ないようになり、完全に別々に生きていくことになりました」

義父の不幸で再び顔を合わせた義母と夫。あることで夫婦の関係が悪化していた時期と重なり、夫は母親に寄り添っていき……。~その2~に続きます。】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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