就職を機に、旧型モデルのカリーナから新型チェイサーへ乗り換え

小学校の先生を目指して勉学に励んだ茂幸さん。しかし大学4年生となり、教育職員免許状の取得を目の前にして、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

「成績に問題はなかったのですが、小学校の先生になるにはピアノが弾けないといけなかったんです。頑張って練習を重ねたのですが、どうしても左右の手の指を別々に動かすことができなくて……。結局、免許状を取得することはできませんでした」

泣く泣く、先生になることを諦めた茂幸さん。この時、ほとんどの企業は新入社員の選考を終えてしまっていたため、希望できる企業は限られていました。たまたま大手自動車ディーラーの営業職募集を見つけ、クルマが好きだったこともあって入社を希望。選考を受け、無事に内定を得ることができました。

『コロナ・マークII』、『クレスタ』と姉妹車のチェイサー。フェンダーミラーの装備は二代目まで。次のモデルよりドアミラーが標準装備となります。

『コロナ・マークII』、『クレスタ』と姉妹車の『チェイサー』。フェンダーミラーの装備は二代目まで。次のモデルよりドアミラーが標準装備となります。

「職場(ディーラー)からの要請もあって、旧型となったカリーナSTを売却し、現行のモデルに乗り換えました。この年はトヨタ『AE86(カローラ・レビン&スプリンター・トレノ)』のデビューイヤーで、もちろん興味はあったのですが、諸々の事情によりトヨタの(二代目)『チェイサー』を購入しました」

就職後、さっそく新車のセールスを命じられます。当時は新人であっても高く厳しい販売ノルマが定められ「クルマを売って当たり前。売らなければ叱責され、査定にペナルティを受ける」という時代でした。必要以上の競争を嫌う、穏やかな性格の茂幸さん。強引に売りつけるようなセールスや、ノルマと戦う日々に嫌気がさし、1年間でディーラーを退職。その後、親類の紹介により公務員への再就職を果たします。

最初の車検を迎えたチェイサーを下取りに出し、茂幸さんはフルモデルチェンジを果たした新型のチェイサーに乗り換えます。

内装を含めて装備な豪華を持つチェイサー。重くて大柄なぶん、茂幸さんのリフレッシュコースである奥多摩湖周辺は走りづらかったそう。

内装を含めて豪華な装備を持つチェイサー。重くて大柄なぶん、茂幸さんのリフレッシュコースである奥多摩湖周辺は走りづらかったそう。

「最初のチェイサーも、その次に乗ったチェイサーも、ゆっくりと走るにはとても快適なクルマでした。他にも好きなクルマや欲しいクルマはあったのですが、この頃は世間体や人目を必要以上に気にしていたため、どうしても無難なクルマを選んでしまいましたね」

新しい職場の環境はよく、茂幸さんは充実した日々を過ごします。

25歳のある日。数名の友人と草津へ旅行した際、たまたま同じホテルに宿泊していた同年代のグループとの交流が生まれます。その中の1人の女性が、今の奥様でした。互いに近隣に住んでいること、なにより話が弾んだこともあって、茂幸さんと奥様は再会を約束。その後、数度のグループ交流を重ねてから、あらためてお付き合いを開始。5年間の交際期間を経て、ついに結婚を果たします。

結婚後、茂幸さんはチェイサーを下取りに出し、三菱の三代目『ミラージュサイボーグ』を購入します。ところが程なくして奥様の妊娠が判明。スポーツ指向の強いサイボーグでは身重な奥様への負担が大きいと、茂幸さんはまだ新しいサイボーグを売却。乗り心地を求めて日産の八代目『グロリア』に乗り換えました。しかし日常で使い始めると、急な坂道やカーブの多い地域事情から、ターボの付いていないベーシックグレードのグロリアでは非力すぎて使い勝手が悪いことが判明します。

茂幸さんはパワーと乗り心地を両立したセダンへの乗り換えを検討し、色々と調べた末、三菱の八代目『ギャラン』に注目。その最上位グレードである『VR-4』にたどり着き、購入します。

280馬力という当時の国産車中、トップクラスのパワー誇るVR-4。あまりのパワーに、茂幸さんはスピードの出しすぎとブレーキに気をつかったそうです。

280馬力という当時の国産車中、トップクラスのパワー誇るVR-4。あまりのパワーに、茂幸さんはスピードの出しすぎとブレーキに気をつかったそうです。

「実はVR-4は2台、乗り継ぎました。最初のVR-4は購入してすぐにタイミングベルトが切れ、CPUの故障といった細かいトラブルが多く出た個体でした。VR-4自体は乗り心地もよく、パワーもあるいいクルマだったので、下取りに出してもう一度、同じモデルを購入しました。幸い新しいVR-4にはトラブルらしいトラブルは起こらなかったですね」

それから数年間、VR-4に乗り続けた茂幸さんですが、2人のお子さんも大きくなり、家族で外出する際には車内が手狭になったこと。そして足腰の弱ったご両親を乗せる機会が増え、もっと乗り降りのしやすいクルマを求められたことが重なり、手放すことを決意します。

【後編】へ続きます!

取材・文/糸井賢一(いといけんいち)
ゲーム雑誌の編集者からライターに転向し、自動車やゴルフ、自然科学等、多岐に渡るジャンルで活動する。またティーン向けノベルや児童書の執筆も手がける。

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