結婚後に夫が転職して転勤の多い部署に。夫婦で話し合い、別居を決めるものの……

出会って1年後に入籍。由奈さんの意向で実家近くのアパートで同居をスタートさせます。夫は片親で育ち、母親を大切にする姿も惹かれる要因の一つだったとか。

「夫の家は小さい時に離婚をしていて、兄妹もいません。義母の両親もすでに他界していて、ずっと二人暮らしだったみたいです。義母は元気だったこともあり、夫は私のわがままを聞いてくれて、私の実家に近いアパートを選んでくれました。それに、義母も何度も『一人で大丈夫』という言葉を使って、背中を押してくれたんです。結婚の報告に行った時も本当に喜んでくれていて、こんなに優しい母親に育てられた夫とは絶対に大丈夫だって確信めいたものがありました」

結婚当初、夫は交通事業の内勤勤務。しかし結婚から2年後には独立行政法人に転職します。そこは転勤がある部署で、結婚して4年後転勤を命じられます。夫婦で何度も話し合い、夫は単身赴任を選択したものの、義母はそれに大反対で。

「転勤が決まった時には子どもも生まれ、さらに実家で面倒をみていた祖母はほぼ寝たきり状態になっていて、私は専業主婦でした。本当ならついていくべきなんでしょうが、父親もいない、東京で働いていた兄を呼び寄せるわけにもいかなかったので、私が離れたら母親がパンクしてしまうと思いました。

単身赴任は夫婦で何度も話し合い決めたこと。夫は私の気持ちを汲み取ってくれたんですが、義母が大反対でしたね。義母からは息子がないがしろにされたように映ったんだと思います。いくら説得されても折れる気はありませんでしたが、まさか義母がついていくことになるなんて……」

何度も東北に足を運び、その報告を続ける義母。そしてついに同居することを報告された時、どこまでも母親に優しい夫は一切反対することはなく……~その2~に続きます。】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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