ピアノの塗装技術「鏡面仕上げ」によって生まれた、球体の花器
天然木のぬくもりを残しつつ、艶やかで洗練された表情に仕上げられた小振りな球体の花器。その深みのある独特な艶は、言わずと知れた楽器の街、浜松伝統のピアノの塗装技術「鏡面仕上げ」によって生まれたものである。
本品を手がけるのは、昭和38年の創業以来、木工塗装ひと筋に実績を積んできた「ピアックス」だ。
「塗装した木球をひとつひとつ研磨し、凹凸のないなめらかな面に仕上げることで、鏡のように美しい光沢を作り出しています」と、同社常務取締役の小原健敬さんは語る。
無垢材の球体が美しい花器になるまでには、木地検査、花を挿す部分の穴開け、木地研磨、下塗り、下研ぎ、着色、ポリエステル塗料の吹き付け、バフ研磨など全15工程を踏む。研磨の工程は熟練職人が段階的に塗膜の厚さや硬さを見極めながら丁寧に作業を重ねていくことで、ピアノ塗装と同じクリアな艶が生まれるのだ。
花器の命名者でもある小原さんは、本品に込めた思いを次のように語る。
「“キュート”な“きゅうたい(球体)”に、当社が長年培ってきたピアノ塗装技術が“きゅうっと”詰まっています」(小原さん)
ラインナップは和の伝統色の5色。季節の草花を活ければ、日々の暮らしに癒やしを添えられる。
【今日の逸品】
木製花器「きゅうと」艶消し塗装敷板セット
ピアックス
5,390円(消費税込み)