■3:跳躍性眼球運動
最後の体操も、目標は5往復×2セットです。まず、顔の前30センチくらいのところに両親指を立てて交互に見ます。
(1)左右を交互に見ます。
(2)上下を交互に見ます。
(3)斜めを交互に見ます。
(4)前後を交互に見ます。
最初はゆっくりでもいいので、指にしっかりピントを合わせてから、次の指を見るようにしてください。
* * *
目のはたらきを回復する簡単な基本の体操をご紹介しました。眼球体操では硬くなった目の筋肉をほぐし、どのような動きにも対応できる筋肉をつくっていきます。
しかし、腕立て伏せや腹筋運動などのように、いったんトレーニングを中断したら、それまでに得たものをすべて失ってしまうわけではありません。
自転車の乗り方をいったん覚えると、しばらく乗らなくてもまた乗れるように、一定期間トレーニングを続けると正しい目の使い方が身に付けられます。
ただし身についてしまっているクセを矯正し、目の基本動作の正しい使い方が身につくまでは数カ月かかる場合もあります。
クセが取り去られ、見え方が変わると、眼精疲労の軽減や物の見え方など、生活の中で成果が感じられることでしょう。
効果は年齢に関係なく現れますから、何歳でも1日5分、毎日続けましょう。
文/庄司真紀
監修/松島雅美
指導/松島雅美(まつしま・まさみ)
1972 年、広島県に生まれる。京都女子大学大学院修士課程修了。 臨床心理士。メンタルビジョントレーニングスペシャリスト。一般社団法人国際メンタルビジョントレーニング協会代表理事。Je respire 株式会社代表取締役社長。精神神経科クリニックや教育機関などで、のべ20,000 人以上をカウンセリングしてきた実績がある。視覚機能とメンタル機能を同時に鍛えるアイパフォーマンスメソッドを日本ではじめて構築し、スポーツ選手や子どもなどのパフォーマンス向上に向けた取り組みを行っている。
【参考図書】
『1日5分でアタマとココロがすっきりする眼球体操』
(松島雅美・著、本体1,000円+税、セブン&アイ出版)