親の持ちマンションで暮らす10歳上の男性と結婚
穂香さんはそのまま東京で就職。地元に帰ることも考えたそうですが、就職難もあり、入れてくれたところに入っただけだと言います。そして、24歳の時に知り合った男性と2年後に結婚します。
「三流大出なので、まったくどこにも引っかからずに、たまたま拾っていただいた人材派遣の会社に就職しました。やりたいことも別になかったんですよ。そこそこに働いて、ある程度の年齢になったら結婚したいなっていう漠然とした夢があったくらいですね。まぁその夢はかなったんですけど。
夫とは知人主催の飲み会で知り合いました。彼はテレビ業界で働いていて、元田舎者の私からしたらすべてがキラキラしている人でした。10歳上という、大人で落ち着いたところにも惹かれましたね。リードされるがままに付き合って、2年の交際を経て入籍。夫の意向で私は仕事を辞めて、専業主婦になりました」
義両親には結婚前から頻繁に顔を合わせていました。それは前述した通り、旦那さまが義両親の持つマンションに住んでいたから。
「義両親はそのマンションの奥にある一軒家で暮らしていて、夫はマンションの最上階である4階で暮らしていました。マンションの1階部分は駐車場になっていたので、一軒家の玄関などは丸見えで、義母とはよく顔を合わせていました。でもにこやかに挨拶をしてくれていて、優しそうな人だなっていう第一印象です。結婚の挨拶に行った時も、義父は厳格な感じで口数が少なかったんですが、その分義母が場を盛り上げてくれて、和やかに食事ができました。私の両親とも仲良くしてくれていましたし。
結婚後に義両親が4階にある2室をぶち抜いて1つにしてくれて、そこを新居にすることになったんですが、最初は義両親とうまくやれる自信しかありませんでした」
きれいに片づけられた部屋、程よい距離感で接する義母は義父に強制されたものだった?【~その2~に続きます。】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。