2年で体調を崩し離職。父親から恥ずかしい存在として扱われる

グラフィックデザインを専門とした学校に進学し、卒業とともにサービス業のポスターやポップなどを手掛けるデザイン事務所に就職。仕事は激務で1日中会社に籠ることもあったそう。3年目に体調を崩してしまい休職、そしてそのまま退職することになります。

「一応窓はあって日の光は入ってくるんですが、ずっと外に出ずにパソコンに向かっていたから、朝晩の感覚がごちゃごちゃになってしまうほど、働いていました。お腹が空いて近くのコンビニに行く時に人気が無くなっているのを見て、深夜なのかと気づいたり。私はストレスで過食になり、肌もボロボロ。それに病院で薬をもらわないといけないほどの便秘にもなってしまって。睡眠もろくにできない状態なのに興奮しているのか、家に帰っても眠れない日々が続き、体調を崩してしまったんです。当時は実家から通っていて、ある朝母親から仕事を辞めろと言われた時に泣き崩れてしまったんですよね。辞めていいんだってホッとしたんだと思います」

その後自宅療養を続ける中、父親からは辛辣な言葉を浴びせられたこともあったとか。

「『外を出歩くな』って。20代の娘が働いていないことが恥ずかしくて近所にバレたくなかったんでしょう。そんな気持ちで家で過ごしていても、体は休まっても気持ちは張りつめている状態のまま。あまりに我慢ができなくなり、家を飛び出しました」

逃げ込んだのは卒業後も交友のあった女性の家。親身になり、母親との話し合いにも参加してくれたと言います。

「母親には居場所は伝えていました。そして、私と母親と彼女との3人で話し合いをして、その子の家で過ごすことを認めてもらいました。その後私の体調は徐々にですが回復して、アルバイトや時短の派遣の仕事を始めたんです。そして、派遣会社で夫に出会います。夫は派遣会社でコーディネーターの仕事をしていました」

結婚後に発覚した夫の悪癖。泣きながら謝ってくる義母、そして離婚を認めない両親の板挟みに遭い……。【~その2~に続きます。】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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