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文/鈴木珠美
車内専用シューズのすすめ【彩りカーライフ~自分の人生をかろやかに走ろう~】駐車場でときどき気になることがある。運転席側のドアを開けて、運転席に座るドライバーの足元だ。「ずいぶん高いヒール付きの靴を履いているけれど、まさか、そのまま運転しないよね?」とか、「かかとが無いサンダルのまま、運転席に座った!!」とか。

―――――履き替えないの? 履き替えるよね? え、履き替えない!?

と、勝手に人さまの靴を見て、気をもんでいる。

もしかしたら車のドアを閉めた後、車内でかかとがあり、ヒールの無い、運転に適したシューズに履き替えているのかもしれない。だって、あんな高いヒールで運転したら、まともなペダル操作なんてできやしない。いざ急ブレーキが必要になったとき、ブレーキが遅れるだけでなくペダルにヒールが引っ掛かる可能性もある。厚底の靴も同様。まともなペダル操作なんてできるわけがない。かかとが無いビーチサンダルやミュールといった靴も同じ。靴が途中で脱げてペダルの奥に靴が挟まったらどうする。事故の危険性もある。

車を運転するときに運転に適した靴で運転しないと、違反……となる場合もある。道路交通法にはヒールのある靴、かかとの無い靴は違反とは明記されていないが、運転に適した靴で運転していないときに事故を起こした際は、安全運転義務違反(道路交通法第70条)と判断される可能性がある。安全運転義務違反と判断された場合は、反則金の支払いと、減点の点数は2点。

そしてもうひとつが、運転者の遵守事項(道路交通法第71条)に記された公安委員会の定める遵守事項。これは簡単にいうと、各都道府県がおのおの、国が定めた道路交通法に加えて、各地域で交通法を定めることができるもの。

例えば東京都の東京都道路交通規則第8条では、木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等(軽車両を除く)を運転しないこと、と定められている。はき物が理由で交通違反となった場合は、罰則が科せられる。

以前、かかとが無い靴で運転しようとした知り合いに注意したら「慣れているから大丈夫」と言われたことがある。「いや、慣れの問題じゃない、ちゃんと運転に適した靴を履いてよ。危ないじゃない」と何度も言ったらうるさがられた。その知り合いは私を2度と乗せない!と思ったかもしれないが、こちらこそ自分さえ良ければ構わないというドライバーの車には乗りたくない。万が一、靴のせいで事故を起こしたら自分だけの問題ではなくなる。

運転に適した靴とはどんな靴なのか?

運転に適した靴とはどんな靴なのか?
まず、ヒールが無いこと、かかとがあること。さらにいえば、ペダルを踏んだときに足裏に感覚が伝わる靴底の薄いものがいい。それでいて靴の裏は滑りにくいこと。雨の日に滑りやすい靴底なら、車内に靴の裏を拭く雑巾を用意しておくと安心だ。

とにもかくにも、安全に運転を行うためには、運転に適した靴を探して正しい靴を用意しておくことが大切。装いにあわせてヒールがついた靴を履きたい、かかとが無い靴を履きたいならば、車内に運転専用靴を用意しておくことをおすすめする。車内に1足用意しておけば、運転する前に履き替えればいいこと。雨の日も安心だ。

最初の話に戻るが駐車場でもんもんと気をもんでいるだけではない。とても清々しい光景も目撃したことがある。ヒールの付きの靴から車に乗り込む際に、フラットシューズに履き替えている婦人を見たことがある。当たり前のことなのだけど「かっこいいなー」とほれぼれした。また革靴からスニーカーに履き替えていた殿方も見かけたことがある。これもまた素敵な光景だった。

文・鈴木珠美
カーライフアドバイザー&ヨガ講師。出版社を経て車、健康な体と心を作るための企画編集執筆、ワークショップなどを行っている。女性のための車生活マガジン「beecar(ビーカー)https://www.beecar.jp/ 」運営。

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