父と彼はともにバツイチ同士。歳が近い分、友人のような雰囲気に

その男性と恋愛関係になってから、男性はすぐに家族と別居をしたと言います。しかし、彼には小学生と、中学生になったばかりの子供がいたそうで……。

「子供が成人するまで待ってほしいと言われました。20歳まであと10年……。気の長い話ですよね。聞いた時はそう思ったんです。でも、結果待ってしまっていました。ただひたすら待っていたわけではありません。その間に彼以上に心惹かれる男性と出会えなかっただけです。

彼と出会って、私は母親にいいイメージがない分、ファザコン気味なのかもしれないなと気づいたんです。父親と彼はどこか雰囲気が似ているんです。父親も彼も人に道を聞かれることが多かったり、店員さんとすぐに仲良くなったり。自分にはない、人当たりの良さに惹かれてしまうんですよね」

本当に彼の離婚を10年待ち続けた朱音さんは30代半ばで結婚。両親は30歳前に離婚しており、母親とは疎遠になっていたそうで報告は父親だけにしたと言います。

「両親の離婚は弟は反対したようですが、私は冷めきった両親が一緒にいる必要はないと思っていたので反対はしませんでした。仲が良くないのなんて単身赴任になった時から薄々わかっていましたし。

父親への紹介はもちろん彼が離婚してから。2人はバツイチ同士で、年齢も私より父親のほうが近くて友達みたいな雰囲気でしたよ。やっぱり似た者同士で気が合ったのかな。付き合った時期など父は聞きませんでした。もしかしたら子供の年齢などで気づいているのかもしれません。でも、満点の笑顔で『幸せになりなさい』って言ってくれました」

結婚後は子供は欲しかったそうですが、特に努力して作ろうとはしなかったそう。「彼には2人の子供もいたし、私も30後半でそこまで強く望んでいたわけじゃなかったんですが、実際妊娠した時は嬉しくてたまりませんでしたね。彼も喜んでくれたし、父親は大喜びでした。その時に初めて親孝行ができた気がしましたね。子供の頃から何もしてあげられていないし、不倫するし、30代半ばになっても結婚しなかったし。今は夫が了承してくれたので、父と私たち3人と4人で暮らしています。12歳から離れて暮らしていたので、その分をお互いに取り返そうと思って」と朱音さん笑顔で語ります。

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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