・朝は意外に遅い
台北市内で朝早く歩いても、ほとんどの店は閉まっている。ただし、朝市が開かれているところや、夜市とは逆に朝から午前中だけしか開いていない店が連なる場所もある。
・トイレで紙を流してはいけない?
ほんの少し前までは台湾では下水が詰まってしまうので、トイレで紙を流してはいけない、と言われていた。だが、最近では、トイレットペーパーの質を変え、水に溶けやすいものを使うことによって、流してもいいトイレも多い。
・雨に濡れない軒下は2階の床
大きな通りの歩道は屋根があるところが多いので、雨が降っても傘をささずに歩くことができる。だが、よく見てほしい。この屋根、歩道の屋根ではない。建物の2階の床なのである。一説によると、台北の土地代は高いので、少しでも床面積を稼ぐために2階の床を歩道部分まで伸ばしたのが発端、ということである。だから、新しく建てられたビルの前の歩道は屋根部分がないことが多い。
・足元の段差に注意
歩道の屋根が建物の2階の屋根になっているのと同様、歩道は建物と建物の間に段差があることが多い。中には階段くらいの段差になっているところもあるので注意が必要だ。歩きスマホなどもってのほか。足元に注意して歩こう。
・クルマは右側。信号は青でも注意!
台湾のクルマは右側通行だ。欧米と一緒なので、信号を渡るときなどは注意したい。また、信号が青でも、右折してくるクルマやバイクは一時停止などしないことが多いので、横断には気をつけたい。ちなみに、歩行者用の信号は青の部分を秒数で表示するものが多い。
* * *
いかがだっただろうか。最後に街歩きの必携のものをご紹介。
・ウェットティッシュ:饅頭や串ものなど屋台で買う食べ物は手で持つものが多い。美味しいものほどタレや肉汁などが手に滴る。そんなとき、ポケットタイプのウェットティッシュは便利。持っていて損はない。
・折り畳み傘:台湾では急に雨が降ることも少なくない。繁華街では、MRTの地下街が発達しているが、そこまで歩くのに、びしょ濡れになってしまうほどの強い雨が降ってくる場合も。折り畳み傘があれば安心だ。
・エコバッグ:店では持ち帰り用の袋を無料で提供してくれるところは少ない。買い物用にコンパクトにたためるエコバッグがあるといい。
・ペンとメモ:タクシーの行先や、店での説明を聞いたりするのに、ペンとメモは必携といっていい。ペンはボールペンなど細字のものより、フェルトペンのように太字ではっきり書けるものの方がいいかもしれない。
【迪化街への行き方】
買い物やお土産探しで大人気の迪化街(てきかがい)。古い建物が残り、もともと問屋街として栄えたこの通りは、近年リノベーションが進み、オシャレな店が増え、女子に大人気の街。ナッツやドライフルーツ、乾きものやカラスミなど酒のアテになる乾物店も多くあり、歩いていて飽きない。
この迪化街、多くのガイドブックは、台北車駅起点で、MRT松山新店線の北門駅から行く、となっていることが多い。この行き方は迪化街の南側からのコースだ。一方、中和新蘆線の大橋頭駅から行く方法もある。この駅からだと、迪化街の北側の端から行くことになる。好みだが、路線図や地図を見て行きやすい駅に下車するのをお勧めしたい。
(※NT$は約3.6~3.8円ですが、文中では切り上げて4円で計算しています。)
写真・文/天野光法 フリーライター/エディター。2011年に初めて台湾(台北)に行き、街並みとリノベーション建築、B級グルメに魅せられ、気付けば訪台30回以上。台湾渡航歴年間3回以上で発行されスムーズに入国できる常客証は毎年取得。訪台回数はさらに増している。