第二子が生まれた時、自分では気づかない小さな差ができた……
当時はお互いに相手がいたこともあり恋愛関係には進展せず、女性のほうが授かり婚で会社を退職。しかしその1年後に連絡を取った時、離婚していたそう。
「連絡を取った理由は、噂で離婚したようだと聞いたから。どうにかなりたいという気持ちより、純粋に大丈夫かなと心配してですかね。最初は近況報告として一度お茶をしたんですよ。そこからなんとなくちょくちょく会うようになって、離婚から1年半ぐらいで籍を入れました」
結婚後すぐに一児の父親に。大輔さんのご両親は賛成してくれたのでしょうか。
「両親はありがたいことに一切反対もなくて、孫のことをとてもかわいがってくれました。私の決めた人ならって。妻とも仲良くしてくれています。
妻は母子家庭で、お母さんだけだったんですが、泣いて喜んでくれました。何度も恥ずかしいぐらい『ありがとう』と言われましたね。
子育ては、最初は私も手探りでしたけど、とにかく子どもがかわいくて。兄である次男の結婚が早かったこともあり、たまに会う姪っ子では満たされない父性というものを、その子にぶつけました(苦笑)。家にはつねに早く帰ってお風呂に入れるようにしていたし、週末は物心つく前で何も覚えていないとは思いますが、親たちの自己満で色んなところに連れて行きました。元々は23区内で暮らしていたんですが、車を買いたかったこともあり、東京の郊外に引っ越しもしました。私はヘルニアを過去に患っていたんですが、抱っこやおんぶのし過ぎで再発一歩手前までいきましたから(苦笑)」
そして、4年後に第二子として男の子が生まれます。
「出産にも立ち会い、妻が入院している時には娘の面倒を一人で見たりと、最初は忙しさの中で何も考えられずただ時間だけが過ぎていった感覚です。そして、生まれてしばらくした後に娘が赤ちゃん返りになってしまって。母親の側を離れなくなったんです。妻は母乳がうまく出ないこともあって、長男の世話はできる限り私がやっていました。そんな付きっきりだった時期は、私がガラケーからスマホに買い替えたばかりだったこともあり、長男の写真を撮りまくっていたんです。それに周りが違和感を持ったようで……」
周囲に指摘された長女と長男の差。意識すればするほどに接し方がわからなくなっていき……。【~その2~に続きます。】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。