自分の頃とは違う子育てをするはずだったのに、娘に差をつけてしまう自分がいる
長女と次女の年齢差は2歳。ほぼ同時の子育てに記憶がないほどバタバタだったと言います。しかし夫も協力的だったこともあり、なんとか乗り切れたとのこと。父親と夫との違いに驚くことが多かったと振り返ります。
「大恋愛というよりも結婚向きというところで結婚を決めたところは大正解だと思いました。自分には子煩悩な父親像がないけど、夫はご両親との仲も良好で、自分の中で父親として頑張らなければという気持ちみたいなものを感じるんです。それに義母が料理が苦手だったこともあって、夫は料理まで上手で義母も私に強要はしてこない(苦笑)。男の人が料理を率先してやってくれるなんて初めて見ましたし、結婚したばかりの頃より夫のことは大好きになっていますね」
そして、現在お子さんは9歳と7歳に成長。子どものこともあり、母親と妹への執着からは抜け出したと語りますが、冒頭の子育てについての悩みを持つようになったとか。
「私は妹と差をつけられることが大嫌いでした。かけているお金の差などで愛情を図ってしまうのはおかしいのかもしれませんが。それに子どもには少なからず母親を独り占めしたいという気持ちがあると思うのです。それが同性ならなおさら。私の娘は次女のほうがやりたいことがあると自己主張が強いタイプで、長女はどこか遠慮してやりたいことを口にするタイプです。長女はもしかしたら我慢しているだけかもと、必要以上に長女を構ってしまっていて。それのせいで次女はよりわがままになってしまっている気がするのです」
今は次女がしたいといった習い事を長女にもやってみたらと勧めてしまっている状態だとか。そして「差をつけたくないという思いがあるのに、どうしても長女のほうがかわいいと思ってしまっている自分もいます。それが自分の中で許せないんです」と子どもの頃の自分を重ねて、次女に対して罪の意識を抱えていると言います。
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。