そうなんですね。では、たとえば漢方薬が苦くて飲めないだとか、その時にちゃんと伝えた方がよいのでしょうか?
「症状の変化以外にも、どうしても続ける上で苦労されていることについては、ちゃんと医師にお伝えしていただいた方が良いです。たとえば、普段はお勤めがあって、毎日煎じ薬を煎じて飲む時間が取れないということであれば、職場でも水があれば飲めるエキス剤に変えるだとかの対応ができますので」
たしかに、毎日煎じるのは大変でしたので、そうしていただけると助かります。あと、漢方クリニックにはどれぐらいの期間通わないといけないのでしょうか?
「それは患者さんの症状や状態によって変わります。慢性疾患の改善を目指す場合、通常は2~3か月程度通っていただき、その後は必要に応じてクリニックに来ていただくというケースが多いかと思います。早い人では2週間程度で効果が実感できるケースもありますが、治療が正しい方向に進んでいるか確認する意味でもうしばらく通ってもらうこともあります」
さて、ここまで6回にわたって漢方クリニックに通って治療をする一連の流れを追いかけてきましたが、いかがでしたでしょうか? 少しでも疑問が解決して、機会があれば利用してみようと思ってくださる方が増えれば幸いです。
文/葉山茂一(はやま・しげかず)
漢方デスク株式会社代表取締役。漢方・薬膳の総合ポータルサイト「漢方デスク(http://www.kampodesk.com)」を企画・運営。
取材協力/渡辺賢治(わたなべ・けんじ)
慶應義塾大学環境情報学部教授医学部兼担教授。漢方デスクの漢方医学監修を務める。
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