ちょうど今の季節は二十四節気でいうところの「雨水(うすい)」を過ぎたタイミング、つまり空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころのことを指しますが、まだまだ寒さは落ち着きませんね。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
日々の生活習慣の見直しだけではなく、実際になにかの症状でお困りの場合に漢方クリニックで治療してもらいたい場合、どうすればよいのか、どのような治療をしてもらえるのかといったよくある疑問について、実際に漢方クリニックに行くことをイメージしながらお答えしていきたいと思います。
前回は漢方クリニックでの生活指導の実践についての流れをみてきましたが、今回は第6回目で、初診後しばらく処方してもらった漢方薬を飲み、生活習慣の改善にも取り組んだ後、二回目のクリニックへ行く段階です。
初診では二週間後に再度クリニックに来るように言われましたが、二回目の訪問では漢方医は何をみているのでしょうか? 慶應義塾大学教授の渡辺賢治先生にお聞きしました。
「二回目の訪問では、患者さんの反応を診ています。処方した漢方薬に対する身体の反応や違和感などがないかについて確認し、治療方針を調整します」
人によっては反応が良くなかったり、違和感がある場合もあるということでしょうか?
「はい、そういうケースもあります。初診の際に問診を含めて詳細に診察しますが、実際に漢方薬を処方してみると、思ったよりも効果が実感されなかったり服用にあたって違和感があったりすることもあります。患者さんとの相性もあるので、そういった感想や感覚を聞きながら今後の治療方針を微調整するのです」