5月に入り新緑が鮮やかな季節となりました。
今はちょうど二十四節気でいうところの「立夏(りっか)」を過ぎたタイミング、夏の気配が感じられ、カエルが鳴き始める頃にあたります。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は、慢性的な腰痛でお悩みの方も多いと思いますが、そんな人向けの漢方薬について、慶應義塾大学教授の渡辺先生にお話をお伺いしました。
腰痛は西洋医療ではなかなか対処が難しいとのことですが、漢方で治療できるものでしょうか?
「腰痛は生活の質を低下させる症状としてとても重要です。腰痛でお困りの場合、まずは運動麻痺や排泄障害がないか確認するなど、西洋医学的に評価が欠かせません。様々な西洋薬を試したけれども効果が芳しくなかった、という方でも、漢方薬で効果を実感していただけることがあるので試してみる価値はあるでしょう」
どんな漢方薬が考えられるのでしょうか?
「腰痛に対しては、前回紹介した八味地黄丸の他に、牛車腎気丸や疎経活血湯、五積散など体質に応じて様々な処方が使い分けられます。いずれも、健康保険を使用することができます。その中でも、今回は疎経活血湯に注目しましょう」