JBLの名を世界に知らしめた名機の一つがParagonです。正式名は『The JBL-Ranger Paragon Integrated Stereophonic Reproductor』と言います。ParagonはJBLが作った家庭用フロア型スピーカーで、JBLには珍しい家具調デザインを採用。また同社初の3Way方式で1957年に完成、翌1958年から販売されました。その後、最後の職人が引退するまでの25年間に渡って作られ続け、およそ1000台が製造されたと言われています。左右対称にユニットが取り付けられ、フォールデッドホーンを使って低音の再生限界を伸ばしたユニークな設計が採用されています。Paragonは1965年に168万円という超ハイエンド製品でした。当時の大学卒の初任給は約2万2500円なので、6年分の年収ということになります。ちなみに、はがき5円、国鉄初乗り10円、タクシー初乗り100円、ラーメン一杯75円でした。
そんな庶民の憧れ「パラゴン」ですが、つい最近、JBLを扱うハーマンインターナショナルから1/13スケールのミニチュア版(4万4000円・税抜)が発売され、限定168台すべてが完売したばかり。
往年のオーディオファンの中で「パラゴン」がひそかなブームになりつある中、そのミニチュア版の1/10以下の価格で出に入るのが、ikeda Productのペーパークラフト版「パラゴン」、『iHorn Paragon』です。