■9軒目:旬菜あだち 京都市上京区
――昼も夜も楽しめる美味なる居酒屋
推薦人/若林広幸さん(建築家)
居酒屋で修業時代を過ごした後、北山で和食店を開業した店主の足立政弘さん(52歳)は、平成19年に現在の場所へ移転。京都御所の東側で河原町通に面しており、繁華街からは少し外れていて静かな立地だ。
昼は造りや天ぷらなどを主にした手頃な定食、夜は季節料理30品のほか定番50種の料理を用意。肴さかなは400円からという懐にやさしい値段設定で、近隣の会社員たちの憩いの場になっている。
「仕事が終わってふらっと立ち寄れる気軽さがいい」と、河原町通に事務所を構える建築家の若林広幸さん(67歳)もよく利用するという。
この時季なら、名残鱧や聖護院かぶ、松茸などが丁寧に調理されて供れる。他に、鰈の一夜干しや野菜の天ぷら、手羽先塩焼きなど、いわゆる居酒屋料理も定番として評判がよい。
「純米酒を中心に、肴に合う日本酒を揃えています」と話す足立さん。流行にとらわれず、自分の舌で今、一番の飲み頃だと思える酒を集めるという。
カウンター前には、その日の清酒の銘柄が書き出され、小、中、大と3種の量から選んで飲める。
このカウンターで一杯やれば、旅の疲れもゆるゆると癒えそうだ。
【旬菜あだち】
京都市上京区上生洲町247
電話:075・256・0011
営業時間:12時~14時、17時30分~22時(いずれも最終注文)
定休日:火曜
料金:昼820円、夜3000円~(税込み)
予約が好ましい。カウンター10席、テーブル8席。
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