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文・写真/川井聡

>>前回【0日目】から続く

【1日目】

昨日の雨模様とはうって変わった快晴。ホテルの窓から朝日を浴びる函館駅と車両基地が見えた。

一夜明ければ日本晴れ。開店の準備が進む朝市の間を抜けて函館駅へ。カニを並べながらアンちゃんが次々声をかけてくる。朝から市場でナンパでもされてるような気分。そういえば最近は取り締まりが強化されたのか、夜の繁華街を歩いていてもこんなに声をかけられることはないな、と変な感動をする。

カニもイカも美味そうだが、いまは買ってる余裕はない。ちょっと早歩きで駅に向かう。

早朝の函館駅。大きな窓から光が差し込む。

今回の「一番列車」は、函館本線の始発列車。函館駅発5時51分の森駅行きである。まだ駅弁も売っていない。

お客さんの少ない早朝というのに車両は2両編成。森駅あたりの高校に通う学生が大勢乗るのかもしれない。だがそれにしても森駅到着は7時半。これではいくらなんでも早すぎてかわいそうだろう。

函館を出発時の乗客は数人。この列車は北海道新幹線と接続する新函館北斗駅は通過するので、乗り換えの乗客もいない。

函館駅の始発列車。画面の右は新函館北斗駅行きの連絡列車。

函館本線の七飯~大沼~森駅間は「複線」なのだが、東西二つに大きく分かれている。七飯~大沼駅は新幹線と接続する西の路線が本線。その手前で東に別れ山道を迂回する「藤城線」というバイパス線がある。もともと本線の急な勾配を緩和するため、札幌方面に向かう下り列車専用として作られたものだ。

ここはその昔、C62形が牽引する急行「ニセコ」が走った路線。北海道新幹線開業までは、特急「北斗」をはじめ「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」などが走っていた下りの幹線である。

いまここを走るのは貨物列車ばかり。旅客列車は下り列車が一日三本だけ。始発を乗り過ごすとお昼過ぎまで藤城線を走る列車はない。もっとも途中に駅があるわけじゃないので困る人はいない。

七飯駅を出たディーゼルカーは高架線にはいり、本線の上を大きくまたいで東の山へ向かった。

だが今回の旅のテーマは「全線乗車」だ。始発列車は逃せない。

列車は2両編成だから通常はワンマン運転で対応する長さだが、この列車には車掌さんが乗っている。どうしてだろう? 長時間停車の間に雑談をした。

「いつもは3両編成なので車掌が乗務するんです」

「今日はたまたま2両なだけですか?」

「いや、平日は3両、土曜日は2両、日曜日は1両になるんです。一両の時は、車掌は乗りません」とのこと。

終点の森駅で先頭車を切り離し、残りの車両は函館に戻るのだ。2~3両編成なのは森駅への通学用ではなく、函館へ戻る上り列車の回送が目的というわけだ。停車駅の無い藤城線を通る理由も、そのあたりにあるのかもしれない。

ほぼ貸し切り状態のまま大沼駅を過ぎ、今度は砂原線に入る。駒ケ岳を左手に見ながら海岸線をぐるっと回る路線である。気が付けば車内には人影が増えたようだ。どこからか高校生が乗ってきたらしいが、空いているから車窓は相変わらず独り占め状態を楽しめる。列車は左に駒ケ岳、右手に美しい海岸線を時折見せながら走る。

先ほどの車掌さんも言っていたが、「晴れてて緑がきれいで空気が澄んでいて、こんな日はめったにないよ」とのこと。北海道ならではの空気感だ。まるでヨーロッパみたいな風と光が緑を照らしている。これから何回そう思うのかわからないが「贅沢!」そのものだ。

もっとも高校生にはそんなことはないらしい。ハナクソをほじりながら退屈そうに乗っている。まあ毎日のことだもん。このくらいの景色でいちいち感動していられないだろう。

ただこちらは出てくる景色に次々感動してる。

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