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1日目《函館から苫小牧へ》【実録・JR北海道全線踏破10日間の旅】

そして再びの函館駅。ここで約一時間の列車待ちである。朝市や市内見学というほどの時間でもない。駅の二階にある喫茶店で目覚めのコーヒー。さっきこの駅を出て4時間後、モーニングコーヒーを飲みながら同じ駅で普通列車を待っている。自家製デジャヴの出来上がりだ。

鰊みがき弁当。昭和風味のパッケージだ。

早朝は開いていなかった売店も弁当屋もオープンして、朝のお客でにぎわっている。弁当屋のショーケースの前で「一番函館駅らしい駅弁をください」と言ったら、間髪を入れず「鰊みがき弁当です」という答えが返ってきた。イクラやホタテの弁当を勧めてくれないかなと期待していたから、ちょっと予想外の答え。そういえば今まで一度も食べた言葉ない駅弁だ。白い掛け紙に「鰊」と抜かれた文字が時代を感じさせる。ひとつ980円也。

再び函館駅から乗車。こんどは「本線」をまっすぐ北上して森駅を目指す。

今度の列車は函館発10時57分、本線経由の森駅行きである。車内は満員。そのほとんどは新函館北斗で新幹線に乗り換えである。大きな荷物の一団が下車すると、車内はかなり広く見える。早朝の列車とは違う、すこし柔らかい光を浴びながら列車は北上する。

先ほど通過した藤城線の高架を眺めながら本線を行く。

かつて東山駅があった付近の丘は大胆に伐採が行われている。防風防雪林らしいが、メンテナンスが追い付かず台風の時には木が倒れたり枝が折れたりした。線路に障害を与えるようになってきたので、かなりの勢いで伐採が進められている。列車の近くは造成地のよう光景になってしまったが、おかげで遠くの山々は足許まできれいに見える。

函館本線・駒ヶ岳駅。標高は200m足らずだが、快晴のおかげで高原のような空気が流れている。

本線まわりは砂原線まわりより22.5km短い。函館駅を発車して約1時間半。再びの森駅に降り立った。

駅のキヨスクは当然閉まったまま。駅前の商店に行って「いかめし」を入手。最近はイカ不足で小箱一杯に二匹入っていたイカが、小型のイカ三匹になっている。値段も650円から780円へと大幅に改定。でも味はちゃんと今まで通り。いや、小さくなった分だけイカの味がより楽しめるようになったかもしれない。

イカの数が増えた「いかめし」。KIOSKは閉店してしまったが、駅前の商店で購入できるほか、お盆などにはホームで立売もあるという。

森駅の跨線橋から眺めた風景。左に噴火湾、奥に駒ケ岳が見える。

長万部行きの発車まで約80分まち。ホームの待合室で弁当を食べることにする。森駅に着いた勢いでいかめしを買ってしまったが、函館の鰊みがき弁当もまだ手を付けていない。誰もいないホームの待合室に座って包みを開いた。デカいカズノコを一口かじった瞬間のこと。

「アラー ニシン弁当ね、函館の!」頭上から声がした。なんだなんだ!? 顔を上げると日よけ付きの帽子をかぶったオバサンがニコニコしながらお弁当を見てる。思わず「上げないよ」と言いそうになるのをハッとこらえて笑みを返すと「あっちこっちにニシンのお弁当あるけど、ここのがイッチ番!」

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