【サライ読者イベント 特別レポート】
「現代の囲炉裏」でワイワイ楽しむ
日本酒 家呑み パーティ講座
(開催:2018年3月10日土曜日/共催:パナソニック、小学館サライ編集部)
「現代の囲炉裏」とはいったい何--? そんな疑問を胸に向かったのは、東京・二子玉川の「二子玉川 蔦屋家電」だ。商品を体験し暮らしをイメージする空間に、パナソニックのコミュニティスタジオ「RELIFE STUDIO FUTAKO」(リライフスタジオ フタコ)がオープン、そこに噂の「囲炉裏」があるという。
当日は「現代の囲炉裏」を囲んでのサライ誌の読者参加イベントが開催、題して「『現代の囲炉裏』でワイワイ楽しむ日本酒 家呑み パーティ講座」。ご招待したのは16組、32名の本誌読者の方々だ。夫婦を中心に友人同士や親子など、各2名1組での参加である。
サライ編集長・小坂の挨拶を皮切りにイベントはスタート。まずは「現代の囲炉裏を囲む、家呑み革命」と題した、小坂編集長によるトークを聞いていただく。
じつは小坂編集長は、岐阜県白川村の出身。合掌造りで内外に知られる、ユネスコ世界文化遺産(白川郷・五箇山の合掌造り集落)の地である。村内には180棟の合掌造りが残り、そのうち80棟が今でも住居として使われ、民宿を営むところも多い。
「囲炉裏がないと合掌造りそのものが成り立たない、というほど重要なものなのです。合掌造りの屋根は茅、つまりススキを厚く何層にも重ねて葺くのですが、それだけではやがて腐ってしまいます。囲炉裏で薪を燃やしたときに出る、煙のタール分が屋根裏の茅に付着して防腐剤の役割を果たし、屋根を腐食から守るというわけです。煙を上まで通すため、2階から上の床板はすのこ状にすき間を空けて敷かれています」(小坂編集長)
合掌造りの構造から囲炉裏のもつ多機能ぶりについて解説は続く。
「囲炉裏は、暖房、調理、照明、食事、団欒とたくさんの機能を持っています。これを現代の暮らしに当てはめてみます。暖房と照明は、いまでは専用の器具が担っています。残る3つのうち、調理はキッチン、つまりK。食事はダイニングのD。団欒はリビングでLですね。古来の囲炉裏は、現在のLDKの機能をすべて兼ね備えていたのです」
なるほど。囲炉裏の仕組みや役割についてはよく分かった。ここで最初の疑問、編集長「現代の囲炉裏」とは何ですか?
「まあまあ、そう焦らないで。囲炉裏が家から消えた後は、炬燵が暖房と家族団欒(だんらん)の役割を担ってきたんですね。しかし、暖房器具の普及により炬燵も家庭から消えつつあります。私の家にも炬燵がありません。では、日本の住宅に再び団欒を取り戻すにはどうしたらいいか。
本日は、その有力な答となりそうなキッチンをご紹介し、このあとに体験していただきます。料理を作るK、食べるD、団欒するL。その3要素を、ふたたびひとつにまとめようという新しいキッチン、名付けて『いろりダイニング』です」
ここで『いろりダイニング』を担当するパナソニックの綾部香織さんが登壇。いよいよ「現代の囲炉裏」の謎が明かされる。
「パナソニックでは長い間、キッチンの開発に取り組んできました。主眼にしたのは、収納、お手入れ、調理などをいかにムダなく、効率よくこなせるか、という機能面です。でもあらためて「食事」という日常的な行為を見直してみると、収納とか調理といった効率だけでは割り切れない部分のほうが、すごく重要なんじゃないかと。会話を楽しみながら調理し、家族や友人と団欒しながら味わう。それこそが食事の本質ではないかと思い至りました。
ひとつのテーブルを囲んで、作りながら食べ、食べながら飲んで、コミュニケーション豊かな暮らしを作り出す。そのための機能を追求した結果、日本古来の囲炉裏に立ち返ったのです」(綾部さん)
会場では『いろりダイニング』解説ビデオが流れ、綾部さんの説明が続く。
「『いろりダイニング』は、コミュニケーションを楽しむための動線を、徹底して考え抜きました。第一の特徴は、みんなで囲んで、楽しみながら料理ができる“対面操作マルチワイドIH”。鍋は最大4つまで並んで置け、火加減などは卓の両側から操作できます」
「これ、囲炉裏そのものですよ! 現代の囲炉裏が誕生したのですね」(小坂編集長)
さて「現代の囲炉裏」の謎が解けたところで、参加者の皆さんには、実際に「いろりダイニング」で調理を体験し、厳選の日本酒を堪能していただこう。
* * *
ここで新たに2名のパートナーが登場。1人目は、料理研究家の尾田衣子(おだ・きぬこ)さん。『いろりダイニング』で料理を楽しむレシピを考案してもらった。そのレシピに合う銘酒を提供してくれたのが、東京・狛江にある老舗酒店「籠屋 秋元商店」の小杉真之裕(こすぎ・しんのすけ)さんである。
この日のためにレシピを考案してくれた尾田さんはこういう。
「簡単に出来て、会話も弾んで、そして美味しい--そんなメニューを考えました。知らない同士でも、一緒に作るうちに自然に仲よくなりますよ」(尾田さん)
「籠屋 秋元商店」(東京都狛江市)の創業は明治35年の老舗、日本酒好きの小坂編集長が足繁く通う酒屋さんである。全国の小さな蔵元を訊ね、信頼できる銘柄を好みに合わせて薦めてくれる。
「ウェルカム・ドリンクのスパークリング日本酒から、魚介から肉までメニューに合う各地の銘酒をご用意しました」(小杉さん)
参加者の年代は、20歳代から60歳代までさまざま。みなさんお酒が好きな方ばかりで、小杉さんの解説にじっくり耳を傾ける。初対面でも、おいしい料理と美酒ですぐに打ち解けて、親しい友人を招いたホームパーティのように盛り上がっているテーブルもある。
参加者に『いろりダイニング』を体験した感想を聞いた。
夫婦で参加した福田宏毅さん(52歳)は「食卓で調理をすると、普通はカセットコンロやホットプレートをひとつしか置けませんが、この『いろりダイニング』であれば、鍋物をつつきながら焼き物もできるという一台で何役もの機能があるのがいいですね」と感心したようす。食材と調理具だけ用意しておけば、途中でキッチンに立つ必要がなく、最初から最後までみんなで食卓を囲むことができます。
喜平徹也さん(62歳)は「うちにあったらいいねぇ」と燗酒の具合を確かめている。お酒好きには、料理と同時に燗がつけられるのが気に入ったようすだ。
柴田善弘さん(49歳)千春さん(42歳)夫婦は、まずデザインが気に入ったという。「IH調理器のほかに食洗機やシンクまで一体化してスタイリッシュに仕上がっています。わが家にも入れたいですね」と善弘さん。
黒柳直人さん(43歳)は、以前内装や住宅設備関係の仕事をしていたという。
「こういう一体型の設備は今までなかったのではないでしょうか。IHの火加減が両側からできるのがいい。設置費用ですか? だいたい分かります(笑)」
今回、唯一親子で参加したのが諸井勝則さん(54歳)と美花さん(27歳)だ。若い人は『いろりダイニング』どのように感じただろうか。美花さんに聞いた。
「みんなで調理をしながら食卓を囲めて楽しいです。IHなのでテーブル部分は必要以上に熱くならないし、換気扇が静かなところも気に入りました」
体験の最後には、シンクと食洗機の体験をしていただいた。ホームパーティは後片付けが大変だが、シンクは三方から手が伸ばせるので、みんなでやればあっという間に片付く。コンコンと扉を叩けば開く食洗機も、濡れた手にはありがたい仕掛けだ。
あっという間に楽しい時間は過ぎ、もう終了時間だ。囲炉裏を囲むように『いろりダイニング』で調理をしながら、できたてに舌鼓を打つ。さらに、おいしいお酒が華を添える。そうしているうちに、旧知の親友のように仲よくなってしまう。
パナソニックの『いろりダイニング』は、人の結びつきをさらに深める力を持っている。
【関連リンク】
尾田衣子さんのサイト
http://ryo-ri.net/
籠屋 秋元商店のサイト
http://www.houzan.com/
パナソニック「住まいの設備と建材」公式サイト
http://sumai.panasonic.jp/sumu2/feelhappiness/