過去1年間の『サライ』の記事や広告の中から、サライ世代に優しい商品やサービスなどを選定し、表彰する「サライ大賞」。今年も大賞と各部門の賞が決定しました。
この1年間『サライ』に掲載された商品やサービスなどから選定される「サライ大賞」。今年も読者投票と審査員による選考により、大賞ほか各賞が決定した。審査員は写真家の田沼武能さん、セイコーエプソン社外取締役の松永真理さん、インテリアデザイナーの橋本夕紀夫さんにお願いした。
●審査員
読者が選んだ 「サライ世代に優しい商品・サービス」 発表
大賞:パナソニック『街のでんきやさん』
大賞はパナソニック系の電器店『街のでんきやさん』に決定。全国の街のでんきやさんでは、電気製品販売のほか、電球や蛍光灯の交換、エアコンの掃除など、地元店ならではサービスを得意とする。
たとえば写真上の「京王電業社」では、水回りを含む住宅リフォームも手がけ、家族構成などを考慮し、各家庭に合った製品を選ぶ際の相談にものってくれる。
「自分が動けなくなると電球を交換したりするのは大変。電話一本で来てくれるのは助かりますね。こういった取り組みはぜひ広がってほしい。地域に根付いた電器店が増えるといいですね」(田沼さん)
「まさに地元ならではのサービスが有り難いですね」(松永さん)
「ネットなどを介さない人と人とのつながりが今後ますます大事になってくると思います。こういう取り組みが広がっていくのはすごくいいですね」(橋本さん)
年齢に優しい部門賞:バルミューダ『バルミューダ ザ・ライト』
年齢に優しい部門賞は、目線の先に影を作らず、正確な色が認識できるデスクライト『バルミューダ ザ・ライト』に決定した。選考会では、部屋を暗くし、太陽光LEDの鮮明さや、手元の影のできにくさを実感。操作音の心地よさやペン立てにもなる台座など、シンプルながら高い機能性を備えている点が受賞につながった。
「最近の商品はシンプルな傾向にあるので、ペンを挿せたり、つまみをひねると操作音が鳴ったりとサービス旺盛なものは実は少ない。非常にユニークですね」(橋本さん)
「シンプルに見えて色々な機能が付いていて良いですね。ペンを挿せるのは嬉しいです」(松永さん)
「目が疲れにくいですね。とても使いやすいです」(田沼さん)
年齢に優しい部門賞:ファーバーカステル伯爵コレクション『パーフェクトペンシル』
年齢に優しい部門としてもう一品、ファーバーカステルの伯爵コレクション『パーフェクトペンシル』が受賞した。熟練の技を持つ職人が一本一本手づくりで製作する、世界でも稀有な鉛筆だ。材質を追求した消しゴム付きの鉛筆に、キャップを兼ねたエクステンダー(補助軸)と鉛筆削りが付き、3つが完全に一体化している。
「握り心地がいい。ギフトボックスも高級感があって素敵ですね。還暦や古稀の祝いにプレゼントしたら喜ばれそうです」(松永さん)
「キャップにクリップが付いていて、ポケットに挿して持ち歩けるのはいいですね」(橋本さん)
「鉛筆でありながら高級感があり、メモしたり俳句を書いたりと、思いついたらすぐに書けるのがいい」(田沼さん)
サービス・企画部門賞:ダスキン『メリーメイド』
サービス・企画部門賞に決定したのは、ダスキンの家事代行サービス『メリーメイド』だ。定期的に訪問し、掃除、洗濯、炊事などを代行してくれる。部屋の隅々まできれいにする「お掃除おまかせサービス」や、時間単位で家事を行なう「家事お手伝いサービス」、必要品・不要品を選別・収納する「おかたづけサービス」がある。
体力的に家事が負担だと感じている人や、自由な時間を作って新しいことを始めたい人など、ひとりひとりの要望に合わせて、サービスを提案してくれる。
「家事って頭を使うんですよね。なかなか捨てられない調理器具の整理を手伝ってほしい」(松永さん)
「ものを片付けるのは体力がいるからぜひ利用したい」(田沼さん)
人物部門賞(サライ・シニア・オブ・ザ・イヤー):小堀鷗一郎さん(訪問診療医・82歳)
人物部門賞は、国立病院を定年退職後、在宅医療に携わってきた小堀鷗一郎さんが選ばれた。
国立国際医療研究センターでの最後の数年は院長を務め、定年後に堀ノ内病院(埼玉県新座市)に移った。その2年後、たまたま退職する同僚から頼まれて訪問診療を引き継いだのが始まり。以来、医師が患者宅を訪問して成り立つ在宅医療に携わって15年目を迎える。
「国立病院の院長を務めた医師が定年退職後に訪問診療をやっているのは凄い事だと思う」(田沼さん)
「患者さんひとりひとりに寄り添う小堀さんのあったかさが伝わってきますね」(松永さん)
「退職後も社会に貢献しているのは素晴らしいことだと思います」(橋本さん)
(小堀鷗一郎さんの【サライ・インタビュー】はこちら)
※この記事は『サライ』2020年12月号より転載しました。本文中の年齢・肩書き等は掲載時のものです。(取材・文/善村苑香 撮影/末安善之、多賀谷敏雄、植野製作所、齋藤亮一)
サライ大賞2017:https://serai.jp/news/134719
サライ大賞2018:https://serai.jp/news/magazine-news/341977
サライ大賞2019:https://serai.jp/news/382650