道長がまひろに持ってきた「越前和紙」
I:ということで、まひろは執筆を決意します。まず道長は大量の越前和紙をまひろに届けます。
A:この場面を見て何か思うことはありませんか? この越前和紙はいったいどういうルートで道長のもとに届けられたのか? 第25回で、越前守の藤原為時(演・岸谷五朗)に越前和紙の生産者が税の納付に来ていました。余剰分を為時に引き取ってもらおうとしますが、潔癖な為時は余剰分は受け取りませんでした。
I:なるほど。まひろのもとに届けられた越前和紙は、租税の余剰分で、為時の後任の越前守によって、道長に贈られたものなのではないかということですよね。
A:そうです。国司は為政者の関心を買うために、こまめに動くわけです。為時はそれができなかった。道長がまひろに越前和紙を届ける場面から、そんなことを想像してしまいました。
I:その越前和紙が道長によってまひろのもとに届けられる。それを知った為時はどう思ったでしょうか。
A:いずれにしても、越前和紙を購入して手紙を書きたくなりました(笑)。
【一条天皇に届けられた「物語」。次ページに続きます】