さらに、沖縄のまぐろの特徴について、當山さんはこう続けます。
「日本全国で漁獲されるまぐろの種類はクロマグロをはじめ、キハダマグロ、メバチマグロ、ビンナガ(ビンチョウ)マグロの4種類ですが、沖縄ではこの4種類全てが水揚げされます。
このうち、クロマグロとキハダの旬は4月中旬~6月下旬ごろ。メバチは8月~翌年3月ごろ、ビンナガは10月下旬~4月上旬ごろとなります。このように、沖縄では1年を通してまぐろを楽しめるのです」
メバチマグロ 目がぱっちりして大きいので、こう名付けられました。体長は2メートル前後。もちもちとした噛みごたえで、脂がのっているととても美味しいまぐろです。
ビンナガ(ビンチョウ)マグロ まぐろの中では一番小さく、体長は1メートルほど。胸ビレが長いことから、トンボマグロと呼ばれることも。肉は白っぽく、ツナ缶詰に使われるのは主にこのまぐろ。加熱しても固くならない特徴があります。
「沖縄のまぐろの漁場は、石垣島~台湾の海域あたりで、今が旬のクロマグロはより石垣島に近い海域になります。
まぐろの種類によって棲む水深も違って、クロマグロとメバチは水深400~600mぐらい。キハダとビンナガは水深150mあたりの表層部にいます。漁の方法は延縄で、漁獲するまぐろによって延縄を沈める水深を調整するのです」