30歳手前になっても異性の話題は出せず。他の家庭と同じだと自分に言い聞かせていた
社会人になっても、母親の異性関係へ関心は薄まったのかどうかも確かめることができず。4年付き合っていた男性がいたものの、その事実も打ち明けられなかったと言います。
「彼は友人の紹介で知り合った同い年の男性で、付き合ってからは週末は必ず彼の家で過ごすようになっていました。でも、そのことは両親には友人宅に泊まりに行くと嘘をついて、親もそれについて追及はしてこなかった。だから何も話していません。
彼とは旅行に行くこともあったし、彼は地元が関東なんですが、ご両親が関西へ来る時には一緒に食事をしたこともあります。彼も私の両親に会いたがっていたんですが、面倒で避けてしまっていました」
そして、29歳の時に彼からのプロポーズを受けて結婚。結婚の報告を両親はとても喜んでくれたそう。
「結婚は元々あまりしたいと思っていたタイプではないんですが、長く付き合っていて、プロポーズされたとなると断る理由もなくて。
結婚の挨拶で初めて両親に付き合っている男性を紹介したんですが、意外にすんなりでした。『お前に娘はやらん!』的なこともなかったですね(苦笑)。でも、安心した顔を見て、本当は結婚してほしかったんだなって思いました。結婚で初めて、異性の話題のタブーがなくなった感じです」
結婚してからも居心地のいい実家での生活が増えていき、親離れしていないところを夫に愛想尽かされ……。【~その2~に続きます。】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。