STAY HOMEで運動不足、閉塞感から自律神経も乱れがち…となると、便秘が悩みという人も増えてきます。スムーズな排出に必要なのは物理的な食物繊維です。そして何より、腸内細菌の活動を活発にするもの=水溶性食物繊維です。
この水溶性食物繊維が豊富な食品は、海藻・こんにゃくなどがあります。なかでも、水溶性・不溶性ともにダントツ多いのが「寒天」です。かつて、ダイエット食品として大ヒットしたわけも、ここにあります。食べればお通じがよくなる、というわけです。
医学博士の杤久保修先生の研究で、「1回2g以上の寒天を食事のはじめにとれば、腸を刺激し便通を改善する」ということがわかりました。また、
・水分を抱き込んだ寒天は満腹感をもたらし、食べ過ぎを防いでくれる
・糖質や脂質の吸収をゆるやかにする
・コレステロールや血圧の低下作用も
と、健康食材としてこれ以上ないメリットぞろい。
また、寒天は、テレビでも何度も特集されているほど、感染症対策として大事な「免疫力UP」にも、寒天の素材が力を発揮します。
効果があると言われる「1回2g」ですが、冷やして固めて2gとるのは、かなりの容積でお腹いっぱいになってしまいますし、なかなか大変です。
そこでおすすめなのが、「かんてんレシピクラブ」代表で料理家の小菅陽子先生のレシピ、「あったか寒天スープ」です。食事の最初に寒天2gと溶かしたスープをとろとろの状態でいただくという、「寒天スープ・ファースト」。寒天が溶けた状態なら、2gも楽に一度にいただけます。
・一度に2gとりやすい
・胃を温めることで、消化吸収されやすい
・体を温めることで、免疫力が上がる
というさらに相乗効果が得られます。
<寒天の煮溶かし方>
粉寒天がおすすめです(小さじ1)
250-300mLの水分で2分以上煮溶かします。
顆粒コンソメの素などを振り入れ、よく混ぜて味付けを。
冷めるに従って、サラサラからとろとろ、フルフルと固まっていきます。
固まったものを冷蔵保存し、また煮溶かしてスープにするのも可能です。
<にんじんの寒天ポタージュ>
材料(2人分)
にんじん 1本(約150g)
玉ねぎ 1/4個(約50g)
水 300mL
牛乳(または豆乳) 200mL
粉寒天 小さじ2
オリーブ油 大さじ1/2
顆粒コンソメの素 小さじ1
塩 少々
ナツメグパウダー 少々
チャイブ(あれば) 適宜
作り方
1 にんじん、玉ねぎは薄切りにする。
2 大きめの鍋にオリーブ油を中火で熱し、玉ねぎを炒める。しんなりしたらにんじんを加えて、さっと炒める。
3 2に水、顆粒コンソメの素を入れて、にんじんがやわらかくなるまで弱火で15分ほど煮る。
4 3の粗熱をとり、フードプロセッサーなどにかける。
5 4に牛乳、粉寒天を入れて2-3分煮立て、塩・ナツメグパウダーで味をととのえる。器に盛り、2~3cm長さに切ったチャイブを散らす。
あったか寒天スープでウィルス対策! 健康にお過ごしください。
※このレシピは、『あったか寒天スープ』小菅陽子/著・杤久保修/監修(小学館)に掲載されています。