第二子を望まない夫と、すぐに生めという義母。似たもの親子は互いを気遣い意見し合わない
第一子が生まれて平和だったのはわずか2年。そこから第二子妊娠への圧迫が義母から始まります。
「子どもが生まれたばかりの頃は、気味が悪いほどに義母はご機嫌でしたね(苦笑)。夫はまったくと言っていいほど子育てに協力してくれませんでしたが、想定内なのでそこまでもやもやはしませんでした。それよりもやっと授かった子育てがとにかく楽しくて、こんなに大切な存在が生まれてきてくれたことがただ嬉しかった。子どもは決してひとりで作れるものじゃないから、夫への感謝さえありました。子どもが泣いていると別の部屋に行ってしまうような夫だったとしても(苦笑)。
でも、本当に辛かったのは、第二子を早々に考えさせられたこと。確かに兄妹は欲しいと思っていましたけど、なぜ逐一言われ続けないといけないのか。何度も放っておいて!と叫びそうになるのをグッとこらえていましたね」
しかし、夫は第二子を望まず。子どもが大きくなるにつれ、ママ友からの無神経なアドバイスもあり、第二子を作るべきという思いにかられていきます。
「ママ友からの『兄妹がいたほうが子どものため』『もう1人欲しくないの?』という悪意はないものの無神経な言葉がとてもしんどかったです。もちろん私も簡単に作れるのであればそうしたいですけど、夫は1人で十分だと1人目ができてしばらく経った時に告げられていましたから。
それに、夫は私には強く言うくせに、義母には何も言わないんです。義母も夫には言いにくいのか、私に対して、『2人目は頑張っているの?』というプライバシーも何もない質問までしてくる始末。それに本当のことを言うと、1人目ができてから夫婦生活はありませんでした」
それでも第二子が欲しかった眞子さんは病院に再び通い始め、夫とある約束を結び、それは現在も続いているそう。
「タイミング法で月に決まった時だけ夫に協力してもらうような生活を、今も続けています。相変わらず検査に夫は行ってないので、何が原因かわからないまま続けている感じです。私はパート勤務を始めたんですが、それは不妊治療代のため。それも夫と決めたことです。その条件の一つとして、第二子を望んでいないことを義母にはちゃんと伝えてもらいました。義母はそれ以来まったく何も言ってきません。自分より下だと思うものに対してだけ大きくでる姿は、本当に親子そっくり。何も言ってこなくなることはあまりにも計算通りで、ある意味扱いやすい2人なんですけどね」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。