結婚後も仕事を続けるも、義母からは『子どもができたら仕事を辞めろ』と言われ続けた
そして、恋愛関係になってしばらくすると眞子さんは転職を決意。それには旦那さんからの助言もあったと言います。
「やっぱり社内恋愛だと、思っている以上に意識してしまって仕事がやりにくくなったんです。恋愛の意識ではなく、バレないように避ける意識のほうがしんどかったかな。仕事を始めて3年ぐらいだったから、今もあるのか知りませんが当時は“3年ルール”という3年勤めれば転職先で前職のことを聞かれないという定説がありました。だからいい機会だと思って、転職をしたんです。当時は彼氏だった夫も内緒で一緒に働くことをやりにくいとか、営業ではなく内勤が向いていると思うとかよく言われていましたから」
転職後は貿易事務の仕事を正社員でスタート。その頃には同棲をスタートさせ、眞子さんが29歳の時に結婚します。お互いに子どもを希望していたこともあり、結婚と同時に妊活をスタートさせますが……。
「結婚後も仕事を続けていいというのはお互いで決めたことです。2人でお金を貯めて、一軒家を購入するという夢もあったので、夫も当時は賛成してくれていました。でも、最初から義母は反対していましたね。夫の家は亭主関白の義父にずっと専業主婦の義母で、昔ながらの考えも持つ人たちだった。結婚をしたばかりの時から『子どもができたら仕事を辞めるのよね』と言われ続けていましたから。その言葉は当時は受け流せていたんですが、何年経っても子どもを授からなかったことでどんどん負担になっていって。そして、その言葉は『仕事を辞めて子育てに集中しなさい』という命令調に変わっていきました」
庇ってくれるはずの夫も仕事を辞めることに賛成。そして妊娠、出産をきっかけに義母、夫、さらには世間からの意見に押しつぶされていく……。【~その2~に続きます。】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。