新着記事

【学年誌が伝えた子ども文化史】人類、月へ・2|アポロが見せた月生活の夢

学年誌記事で振り返る昭和のニュースと流行!1922年(大正11年)、当時の出版界では初となる…

喜ばれるお持たせは高級デパ地下で!「GINZA SIX」 秋の「手土産スイーツ」10選

実りの秋がやってきた。デパ地下には、旬の食材をふんだんに使ったフードやスイーツが勢ぞろいだ。…

見るものを惹きつけて離さない圧巻の瀧、崖!国際的日本画家・千住博展

取材・文/池田充枝新しい日本画を世界に認知させ、真に国際性をもった芸術にすべく幅広い…

もし「がん」の宣告を受けたら? まず、これだけはしておこう

文/鈴木拓也日本では、2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡する。これは、…

【学年誌が伝えた子ども文化史】人類、月へ・1|アポロ、挑戦の軌跡

学年誌記事で振り返る昭和のニュースと流行!1922年(大正11年)、当時の出版界では初となる…

南部鉄器のごはん鍋|蓄熱性と気密性の高い鉄器で新米をおいしく炊き上げる

昭和50年(1975)、国から伝統工芸品第1号の指定を受けたのが、岩手県の南部鉄器だ。17世…

【娘のきもち】娘の離婚にも気丈に振る舞う父。辛い経験を過去のものにできたのは父の言葉だった~その2~

取材・文/ふじのあやこ家族との関係を娘目線で振り返る本連載。幼少期、思春期を経て、親…

【娘のきもち】今まで放任だったのに、専門学校に進みたい私を許さなかった父。父親は会話が成立しない人なんだと認識した学生時代を過ごし~その1~

取材・文/ふじのあやこ 近いようでどこか遠い、娘と家族との距離感。小さい頃から一緒に過ごす中…

ゴルゴ13のすべてが今、明かされる!|連載50周年記念特別展「さいとう・たかを ゴルゴ13」用件を聞こうか…

取材・文/池田充枝孤高の超A級スナイパーとして圧倒的な存在感を放つゴルゴ13。本名、…

5分でわかる!いまさら聞けない「年金制度」基本のキ

文/中村康宏日本の社会保障制度の中核をなす「医療」と「年金」。医療費増加が社会問題になる…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

『風立ちぬ』作者・堀辰雄の心を癒した蓄音機【文士の逸品No.35】

◎No.35:堀辰雄の蓄音機(撮影/高橋昌嗣)

堀辰雄の蓄音機(撮影/高橋昌嗣)

文/矢島裕紀彦

長野県軽井沢町にある軽井沢高原文庫に、堀辰雄の山荘が移築されている。昭和16年(1941)から19年まで、毎夏を過ごした建物である。

辰雄愛用の蓄音機は、その山荘の一室に、ひっそりと置かれていた。昭和14年(1939)春に入手した、米国製の手廻しの蓄音機。辰雄はこれを使って、クラシックの名曲の数々に耳を傾けた。

実のところ、辰雄の小説の誕生には、クラシック音楽が深く関わっていた、と辰雄の妻・多恵さんに聞いたことがある。代表作のひとつ『美しい村』は、バッハの『ト短調の遁走曲』にヒントを得てフーガ形式で書かれたものだった。また、「本当に小説らしい小説を書いた気のする作品」と辰雄自ら称した『菜穂子』が完成するまでにも、ショパンの『前奏曲』やシューベルトの『冬の旅』が大きな力づけになっていたという。

作家の中村真一郎が、まだ学生時代、訪問した堀家で突然の胃痙攣に襲われたとき、医師が到着するまでの間、苦痛を少しでも和らげようと辰雄がその耳もとで鳴らしたのも、この蓄音機だった。

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。『サライ.jp』で「日めくり漱石」「漱石と明治人のことば」を連載した。

写真/高橋昌嗣
1967年桑沢デザイン研究所 グラフィックデザイン科卒業後、フリーカメラマンとなる。雑誌のグラビア、書籍の表紙などエディトリアルを中心に従事する。

※この記事は、雑誌『文藝春秋』の1997年7月号から2001年9月号に連載され、2001年9月に単行本化された『文士の逸品』を基に、出版元の文藝春秋の了解・協力を得て再掲載したものです。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 中勘助が幼少期に使っていた銀の匙【文士の逸品No.38】
  2. 林芙美子が出版記念品として配った灰皿【文士の逸品No.37】
  3. 音楽好きの宮澤賢治が奏でたチェロ【文士の逸品No.36】
  4. 文士・尾崎士郎が履いていた奇妙な下駄【文士の逸品No.35】
  5. 作家・遠藤周作を終生見守った母の形見のマリア像【文士の逸品No.…
PAGE TOP