栃木県日光いろは坂。48のカーブを苦もなく駆けあがり、下りおりる。アウトドアでの走りの性能をしっかり受け継いだエスクードでの旅は、まさに「快走」。自動車生活探険家・石川真禧照さんが、東京─いろは坂往復360㎞の旅を通じて感じた「サライ世代」にエスクードを薦める理由を解説する。
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スズキの四輪駆動車「新型エスクード」が発売された。4代目となる新型車には1.6Lエンジンが搭載(3代目は2.4L)され、四駆の電子制御が話題を集めている。果たして、走りはどう変わったのか? 真価をはかるべく、通常の試乗範囲を超えて、東京から日光いろは坂(栃木県)のロングドライブを敢行した。
東京からいろは坂経由で中禅寺湖までの道のりは約180㎞。新型エスクードは、小型化されたといっても全幅は1775㎜、全高も1610㎜なので小さくは見えない。着座位置の高い運転席で前方の視界はすこぶる良好だ。
時速100㎞走行中のエンジン回転数は約1900rpmと低め。新世代四輪制御システム「オールグリップ」の走行設定を「オート」にすると、通常走行は前輪だけで駆動するので燃費も良い。エンジンからの音や振動も抑えられている。
四駆の名車「ジムニー」で培われたスズキの真骨頂
東北道から日光宇都宮道路を経ていろは坂に入る。上りと下りを合わせて48の急なカーブが連続するこのコースは、エスクードのようなSUVの性能を知る恰好の場所。「オールグリップ」の走行モード切り替え機能と6速ATの実力をここで試してみることにする。上りの第二いろは坂に入って、走行設定を「オート」から「スポーツ」に切り替える。即座にアクセルペダルに対するエンジンの反応が早く、力も強くなった。軽くアクセルを踏むだけでグイッと加速する。まさに快走だ。
カーブではかなり思い切り攻めても、運転者の意思通りに曲がってくれる。下り坂でも車両運動協調制御システムが安定性を確保してくれるので、はみ出しそうになることもない。
エスクードの「快走」は、坂道以外でも発揮される。四駆の名車「ジムニー」で培われたスズキの真骨頂を味わえる。日光郊外のオフロードや杉並木での走りで、そのことを実感した。四駆の電子制御が路面とタイヤの接地状況を判断しながら、前後左右の車輪への駆動力を調整してくれる。ぬかるみや轍(わだち)などをあまり気にせず、爽快な走りを堪能できた。
「エスクードで快走」を終えて、石川真禧照さんがサライ世代に「エスクードを薦める6つの理由」
新世代四輪制御システム「オールグリップ」は4モードから選択。通常は「オート」で経済走行。峠などは「スポーツ」で、爽快な走りを楽しめる。
1~6速の変速比幅で低速での発進加速/登坂性能と高速でのエンジン回転を抑えた静粛性・低燃費を両立。最低地上高185㎜で悪路走破性も向上。
6速ATの変速タイミングを最適にすることで、加減速が素早く、力強くなる。急な上り坂でもグングン加速していくのは小気味よい。
●視界も良好なうえ、ACC(※)も搭載
※アダプティブクルーズコントロール。「定速走行・車間距離制御装置」のこと。
着座位置が高く、危険予知が判断しやすい。そしてACC搭載でロングドライブや高速走行を快適にサポート。ドライバーの負担を軽減。
後席は足元や頭上の広さに余裕があるだけでなく、サスペンションの設定も絶妙で、長時間座り続けていても、突き上げなどなく、かなり快適。
●旅行やレジャーの荷物もバッチリ収納
後部荷室は、床板を2段階の高さに変えられる。写真は上段利用で大型と機内持ち込み可のスーツケースが入る。ゴルフバッグも2個横置き可能。
エスクード 4WD 6AT(ALLGRIP)
アトランティスターコイズパールメタリック ブラック2トーンルーフ
全長×全幅×全高:4175㎜×1775㎜×1610㎜
ホイールベース/最低地上高:2500㎜/185㎜
車両重量:1210㎏
エンジン:水冷4サイクル直列4気筒
総排気量:1.586L
燃料消費率:17.4㎞/L(JC08モード)
乗車定員:5名
メーカー希望小売価格:238万6800円(税込み)
問い合わせ:TEL.0120・402・253 (お客様相談室)
※燃料消費率は定められた試験条件での値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は異なります。
文/石川真禧照(いしかわ・まきてる)
本誌創刊時(1989年)から車の記事を担当。年間に試乗する車は国産・輸入車合わせて200台以上にのぼる。
協力/スズキ株式会社 http://www.suzuki.co.jp/car/escudo/