幕末の動乱期に、大和の地において新時代を切り開こうと命をかけた若き志士たちがいたことを、ご存じだろうか。彼らの名を「天忠組(天誅組)」という。
幕府の権威が次第に失われ、開国派と攘夷派の対立が深まりつつあった当時。攘夷派は孝明天皇の勅命により幕府に攘夷を迫るとともに、天皇の大和国への行幸を計画した。この期に際し、天領だった大和を先に平定して天皇をお迎えしようと、約40名の同志が立ち上がった。
彼らは皇軍御先鋒と称して五條にあった代官所を襲撃し、ここに「五條御政府」という政治機関、いわば新政府を置いた。これがいわゆる「天忠組」である。
ところが彼らが新政府をたてた翌日、朝廷で起きたクーデターによって一夜にして逆賊とされ、討伐を受ける側に立たされてしまった。
天忠組のとった選択は、徹底抗戦。たとえ途中で斃れたとしても、少しでも突破口を開ければ、後に続く者達のためになるという考えだった。
彼らの“戦争”は、わずか40日で敗北に終わった。しかしその後、各地で倒幕の嵐が巻き起こり、やがて明治維新へとつづく時代の変革期を迎えることになった。
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そんな天忠組の実像について知り、そして考えるシンポジウムが、来たる10月13日(金)に、東京・有楽町よみうりホールにて開催される。奈良県立大学客員教授の岡本彰夫氏による基調講演のほか、映像作家の保山耕一さんによる映像作品「天忠組桜紀行」の上映、有識者による公開ディスカッションなどが予定されている。
【イベント情報】
『天忠組シンポジウム in 東京』
■日時:平成29年10月13日(金)17:00開場 18:00開演 20:00終了
■場所:有楽町よみうりホール
■参加費:1,000円/名 当日受付にて申し受けます。(要事前申し込み)
■特典:DVD(奧大和天忠組紀行 撮影:保山耕一)、副読本(著:阪本基義)
■定員:先着順1,000名
■Webページ:http://welcome-nara.jp/symposium/
■申込締切:平成29年10月5日(木)
■申込方法:はがき、FAXまたは電子メールに住所・氏名・電話番号・参加希望人数(代表者を含む最大3名まで)を明記のうえ、下記事務局までお申し込みください。
◎天忠組シンポジウム運営事務局
〒150-0011 東京都渋谷区東3-15-6 百百代ビル2階
メール: sympo@welcome-nara.jp
FAX:03-6418-4735
お問合せ:五條市役所企業観光戦略課(電話 0747-22-4001)