新着記事

超合金魂|「超電磁マシーン ボルテスⅤ」「無敵鋼人ダイターン3」「闘将ダイモス」が新シリーズでついに登場!

文/安藤政弘ダイキャスト(亜鉛合金)を使った手にずっしりくる重量感、テレビから抜け出たかのよ…

豊臣秀吉の正室・北政所の謎を追う【にっぽん歴史夜話 7】

 文/砂原浩太朗(小説家)豊臣秀吉の正室・北政所(きたのまんどころ)。戦国女性のなか…

「太宰治記念館 斜陽館」と「太宰治疎開の家」 太宰治ゆかりの2大名所

写真・文/鈴木拓也奥津軽のJR五所川原駅で、1両編成の津軽鉄道に乗り換えて約20分。吉幾三に…

たてスラブ作務衣|肌ざわりよくサラリとした着心地の伝統ウェア

動きやすく体を締め付けず、作業着から部屋着まで万能に使えることから、サライ世代に人気の作務衣…

「糖質制限」は体を壊す?医学的見地から見た効果と副作用

文/中村康宏近年、ダイエットや糖尿病の治療法として「ケトジェニック・ダイエット」が注…

三菱/エクリプス クロス|ブランド復活を狙った、斬新な意匠が評判の高性能な小型SUV【石川真禧照の名車を利く】

文/石川真禧照(自動車生活探険家)荒地などでの走行性能に優れた車づくりに定評のある三菱自動車…

世界最大の陸の孤島!映画「フィツカラルド」誕生の地、ペルー・イキトス

文・写真/原田慶子(海外書き人クラブ/ペルー在住ライター)ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツ…

かつのう3点セット|シンプルで奥深い木製パズルで脳を刺激

「かつのう」とは、脳へ適度な刺激を与えながら楽しく取り組めるパズルシリーズの名称だ。その中か…

【インタビュー】渡辺京二(思想史家・87歳)「イデオロギーは矛盾だらけ。だから歴史を学び直し人間の真実を追究するのです」

【サライ・インタビュー】渡辺京二さん(わたなべ・きょうじ、思想史家)――日本の近代論や思…

没後50年、藤田嗣治の足跡を辿る史上最大級の回顧展

取材・文/池田充枝没後50年の節目に、藤田嗣治の史上最大級の大回顧展が開かれています…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

これぞ究極のレコード!ベルリン・フィルのダイレクトカッティング・レコード【オーディオ小僧のアナログ日誌 第6回】

文・絵/牧野良幸

クラシック業界は日々様変わりしている。今やオーケストラが自主レーベルを運営する時代になった。その流れは拡大する一方で、人気実力とも世界一のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団もベルリン・フィル・レコーディングスを運営しているほどだ。

しかしさすがベルリン・フィルである。昨年末にオーディオ小僧をビックリさせるアナログ・レコードを発売した。LP6枚組の『ブラームス交響曲全集』である。これがなんとダイレクトカッティングによるレコードなのだ。

『ブラームス:交響曲全集』

ダイレクトカッティングとは、マイクを直接カッティングマシンにつなぎ、演奏と同時にラッカー盤に刻んでいく方法である。一発勝負だ。やり直しも修正もできない。ミスをしたらそのままレコード盤に刻み込まれてしまう。ましてライヴとなれば会場のノイズを拾う恐れがある。

通常はリスクを回避するため、テープなりハードディスクに録音し、じっくり編集したものをカッティングするのであるが、ラトルとベルリン・フィルはこの暴挙?に挑戦したのであった。ベルリン・フィルにとっては70年振りのダイレクト・カット録音だという。

ラトルやベルリン・フィルの団員たち、エンジニアの緊張感は並々ならぬものであっただろう。そのおかげでオーディオ・ファイルにとっては、“究極のレコード”ができ上がった。

全世界限定1833セットのうち日本に割当られたのは500セット。LP6枚が税込で9万円台という価格にもかかわらず、すぐに完売したという。予約ではみんな「買えないよ〜」と苦笑いしていたのに、蓋を開けてみたら欲しい人が多かったわけだ。

僭越ながらオーディオ小僧も入手した。レコードは当然重量盤だ。前回のエッセイで「厚みを“長さ”で感じることができる重量盤がある」と書いたが、実はこれがそのレコードだったのである。

聴いてみて驚いたのは弦楽器の迫力である。最新録音では一般的に広がりのあるシルキーサウンドになるところ、このレコードではベルリン・フィルが目の前で弾いているかのよう。往年のDECCA録音のようなゴリゴリ感だ。

一方で管楽器ではホールの深い響きまで感じられ優雅である。ひと組みのステレオマイクだけでダイレクトカッティング録音をしたから、こういったワイルドと優雅さの共存するバランスになったのであろうか。いずれにしても聴き慣れたベルリン・フィルのレコードとは別格の味わいがある。観客の咳も演奏を阻害するほどのものはなく、むしろ少な目だ。

このレコードはオーディオ小僧には身分不相応かもしれない。実際レコードをヒックリ返す時など手が震えてしまうし、再生中は正座して聴きたいくらいだ。このようなとんでもないレコードに出会えるのが、今日のアナログ趣味の面白さと言える。

文・絵/牧野良幸
1958年 愛知県岡崎市生まれ。イラストレーター、版画家。音楽や映画のイラストエッセイも手がける。著書に『僕の音盤青春記』『オーディオ小僧のいい音おかわり』(音楽出版社)などがある。ホームページ http://mackie.jp

『オーディオ小僧のいい音おかわり』
(牧野良幸著、本体1,852円 + 税、音楽出版社)
https://www.cdjournal.com/Company/products/mook.php?mno=20160929

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. ブームの行方は?2020年のアナログ予想【オーディオ小僧のアナロ…
  2. 一生聞かないレコードを「箱買い」してしまう病【オーディオ小僧のア…
  3. 今や限定盤が当たり前!アナログレコードは迷わず買っておくべし【オ…
  4. アナログ盤カッティングの職人技に大興奮!の巻【オーディオ小僧のア…
  5. ソニー・ミュージックの自社生産LPレコードが復活!【オーディオ小…
PAGE TOP