■フラ・バルトロメオ『ポルキア』 1490〜95年
FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della città di Firenze – Gabinetto Fotografico
古代ローマの政治家マルクス・ブルートゥスの妻です。
耳に馴染んだ呼び方をすれば、独裁的な政治家カエサルの暗殺にくみし、「ブルータス、お前もか」と言われた人の奥さんです。
彼女は、夫が敵に敗れて自害すると、後追い自殺をしたので、「女性の美徳」、あるいはフィレンツェも標榜していた「共和制」の象徴とされました。
作者は、サン・マルコ修道院の修道士でもあった画家。「高い感性の持ち主でした」と館長は、その画技を讃えます。
■ロッソ・フィオレンティーノ『女性の肖像』 1515年頃
FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della città di Firenze – Gabinetto Fotografico
おそらく名家の女性を描いたものでしょう。
作者は16世紀に活躍。故郷フィレンツェの文化をこよなく愛し、館長によれば「彼の芸術はフィレンツェの過去の栄光に対する崇拝といっても良い」とのことです。
ここに描かれたのも、もしかしたら典型的な”フィレンツェ娘“だったのかもしれません。