庭園の美しさで有名な島根県安来市の足立美術館は、質量ともに優れた日本画のコレクションでも知られています。
同館では春・夏・秋・冬の年4回、テーマを設けて特別展を開催していますが、2016年の夏季特別展のテーマは「日本画ミステリー」です。
1枚の絵。そこに描かれたモチーフや表現にはどういった意味があるのか……。作品を鑑賞していると必ずと言っていいほどこうした疑問が生まれてきます。
本展はこうした素朴な疑問にスポットをあてて、富岡鉄斎、竹内栖鳳、横山大観、上村松園、鏑木清方、橋本関雪、安田靫彦、川端龍子といった名だたる巨匠たちの作品を紹介します。
本展の見どころを、足立美術館広報担当の山根布由実さんにうかがいました。
「例えば1匹の動物が描かれた作品でも、それは単なる動物画ではなく何か別の意味が込められていたり、あるいは画家の心情が重ねられていたり、また、試行錯誤のうえに生み出された新たな技法や、繊細な表現が隠れていることもあります。
描かれたモチーフの意味、絵の背景や技法を知ることで作品の見方が変わり、美術をもっと興味深く、楽しく鑑賞することができるでしょう。
本展では日本画の名品の数々を、絵を見るうちに生まれてくる謎や疑問を解くヒントとともに展示いたします。画家たちはなぜこのような表現をしたのか。絵の中にある謎を解きながら、日本画の世界をお楽しみください」
本展と併催して「日本の情景-夏-」展を小展示室にて開催。併せてご鑑賞ください。
【夏季特別展 謎解きしながら名画鑑賞 日本画ミステリー】
■会期/2016年6月1日(水)~8月30日(火)
■会場/足立美術館 大展示室(島根県安来市古川町320)
■電話番号/0854・28・7111
■料金/大人2300(1900)円 大学生1800(1500)円 高校生1000(800)円 中小生500(400)円 ( )内は20名以上の団体料金 ※障がい者手帳所持者は個人料金の半額ほか、各種割引制度あり
■開館時間/夏季(4月~9月)9時から17時30分まで ※新館への入場は閉館15分前まで
■休館日/年中無休
■アクセス/JR安来駅より無料シャトルバスで約20分
※足立美術館のHPはこちら