平安時代の恋愛事情
A:東三条院詮子(演・吉田羊)は一条天皇と中宮定子の関係について「私は夫であった帝に愛でられたことがないゆえ。あんなに激しく求めあうふたりの気持ちがまったくわからないの」と、道長に同意を求める素振りでした。
I:ところが道長は同意をするどころか、「私には妻がふたりおりますが、心は違う女を求めています」とカミングアウトします。私は瞬時に「キャー」と小叫びしてしまいました。
A:この段階での道長の妻は、宇多源氏で宇多天皇ひ孫にあたる源倫子、醍醐源氏で醍醐天皇の孫にあたる源明子(演・瀧内公美)。後にはもう少し妾が増えますが、ふたりの妻は名門の出。散位(無職)貴族の娘であるまひろにとっては切ない日々が続いたことでしょう。
I:それにしても詮子の「夫をつなぎ留めれなかった私にはない輝きが、その人にはあるのね。中宮も帝を引きつけ、さんざん振り回しているけれど、私にはない、なんなの? それっていったいなんなの?」です。それがわかれば苦労はしないですよねー。
A:わかったところで、それを演じるようではダメなんですよね。さて、この道長と詮子のやり取りでの吉田羊さんの演技が絶妙ですよね。オンとオフの使い分けがうますぎます。吉田羊さんのおかげで東三条院詮子への関心が史上最高値に高まったのではないでしょうか。
【ひよひよとぴよぴよ。次ページに続きます】