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健康

無症状だけに気づきにくい「骨粗しょう症」3つの原因と予防対策の心得【予防医学の最前線】

文/中村康宏

骨粗しょう症(こつそしょうしょう)はよく知られた病気ですが、治療を始める段階になる前に、予防することが大切です。が、無症状で進行するため、一般にその予防は遅れがちです。

そこで今回は骨粗しょう症の3つの原因を解説し、その早期治療の重要性と、予防するために生活習慣で心がけることをお伝えします。

そもそも骨粗しょう症とは?

骨粗しょう症とは、骨密度の低下、つまり骨の劣化により、骨折しやすくなる状態のことを言います。

骨粗しょう症は無症状で、目に見える変化も乏しいため、その重大性を理解するには時間を要することが多いです。この性質は、高血圧と脳血管障害などの生活習慣病の関係に似ているため、骨粗しょう症を生活習慣病としてとらえられる考え方が近年広がっています(※1)

正常な骨と骨粗しょう症の骨の比較。骨粗しょう症は骨密度が低下し、正常な骨と比べると隙間が多く脆い状態となる。(引用:ePainAssist.com)

骨粗しょう症の3つの原因

骨粗しょう症の主な原因として、閉経、加齢、生活習慣という3つの要因が挙げられます(※2)。順に説明していきましょう。

(1)閉経

まず(※これは女性に特有ですが)、閉経にともなう女性ホルモン(エストロゲンなど)の低下によって、内分泌や体液に様々な変化を生じ骨量の減少をきたします。骨は、分解と形成を絶えず繰り返しており、常に組織が新しく置き換わっていますが、エストロゲンはこの分解作用を抑える働きを持っています。

しかし、閉経によりエストロゲンが不足すると、骨の分解が急激に進みます(※3)

女性ホルモンが出ている20-40歳は比較的一定に骨密度が保たれる。しかし、閉経による女性ホルモンの減少で急激な骨量低下を経験する(※4)

(2)加齢

年齢により起こる様々な変化が骨にも影響を与えます。まず、骨細胞の機能が低下することで骨を作る能力が落ち、それまでの骨量を維持できなくなってしまうことが挙げられます。また、腸管でのカルシウムの吸収が加齢により低下したり、腎臓におけるビタミンD活性酵素の働きが落ちることで、骨の材料が不足しがちになり、結果として骨の脆弱化を招きます(※5)

(3)生活習慣

高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、動脈硬化の原因となりますが、そのメカニズムの一部は骨粗しょう症の発症にも関わっているのです。特に、酸化ストレスの亢進やホモシステイン高値は、動脈硬化を促進するだけでなく、コラーゲンの質の低下を招き、骨の脆弱化を招くことが注目されています(※6)

また、負荷をかけることで骨は強くなる性質があり、運動などの身体活動によって骨密度が維持・増加されますが、運動不足や寝たきりでは、骨は脆くなり骨折しやすい状態になります。

なぜ骨粗しょう症を予防しないといけないのか?

では、なぜ骨粗鬆症を予防する必要があるのでしょうか? 「骨折を予防するため」という答えだけでは不十分です。それ以上に、骨粗しょう症は寝たきり生活に直結しうる病気であるからです。健康に長く生きるためには、骨粗しょう症の予防は非常に重要なことなのです。

骨粗しょう症による骨折で多いのは足の骨(大腿骨頭)の骨折です。転倒するとこの部分の骨折が起こりやすく、回復するまで活動が制限されてしまいます。さらに筋力や免疫力も低下することで、長期的に生活の質を大きく損なう、または健康寿命を縮める要因となります。

骨粗しょう症と骨折の予防

骨粗しょう症予防の目標は、その合併症である骨折による日常生活動作の低下を予防することです。そのためには日常生活の改善と必要に応じて薬物療法を取り入れる必要があります。

【食事】骨密度を若いうちに最大化するため、成長期に適切にカルシウムを摂り健全な骨格を作る必要があります。また、どの年代においてもカルシウム摂取は骨格機能の維持に必要で、食事内容に注意することは治療の基本でもあります。

【運動】運動により、閉経後女性の骨量低下を抑制することができます。ウォーキング、ランニングなどの中等度の運動が骨量低下を防止するとの報告があります(※7)

【薬物】多くの研究でその効果が証明され科学的な裏付けのある薬物療法により治療することができます。薬物治療の開始時期や種類については医師とよく相談しましょう。

*  *  *

以上、骨粗しょう症の3つの原因と、予防策を中心に解説しました。

先述したとおり、骨粗しょう症は症状がなく、治療開始の時期が遅れることが往往にしてありますが、介入が遅れるほど、骨折のリスクも増えることになります。症状が出てからでは手遅れです。運動や食事などに日頃から注意していただき、薬物療法の開始・調整が必要かどうか医師と相談してみてください。

【参考文献】
※1.日本内科学会雑誌 2003: 92; 164-171.
※2.日本内科学会雑誌 1997: 86; 152-157.
※3.Science 1992: 257; 88.
※4.理学療法学 2014: 41; 455-61.
※5.J Clin Endocrinol Metab 1992: 75; 176.
※6.Osteoporos Int 2007: 18; 427-44, 2007.
※7.Osteoporos Int 1997: 7; 331-7.

文/中村康宏
関西医科大学卒業。虎の門病院で勤務後New York University、St. John’s Universityへ留学。同公衆衛生修士課程(MPH:予防医学専攻)にて修学。同時にNORC New Yorkにて家庭医療、St. John’s Universityにて予防医学研究に従事。

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