文/中田綾美
私たちの全身には、地球2周半分の長さの毛細血管が張り巡らされている。……そう聞いても、毛細血管のありがたみを実感できる人はごく稀だと思われます。
動脈や静脈にくらべると存在感の薄い毛細血管。しかし、実は人間の血管全長の95%も占めており、縁の下の力持ちとして、私たちの健康を支えてくれているのです。
今回は、熊本市民病院首席診療部長の橋本洋一郎氏の著書『毛細血管で細胞力は上がる』(小学館)を参考に、知られざる毛細血管の役割と、その不調によって起こる諸症状についてお伝えしていきます。
■まずはあなたの“毛細血管の元気度”をチェック
以下に挙げるさまざまな体の不調や変化のうち、あなたに当てはまるものはいくつあるでしょうか?
□顔色が悪い
□シミ、シワ、毛穴の開き、たるみ、くすみなどが目立つ
□髪が細くなった、薄くなった、白髪が増えた
□顔や脚などに細い血管が浮き出ているところがある
□傷や腫れが治りにくくなった
□疲れやすく、疲れが抜けない
□胃もたれ、胸ヤケ、胃腸の調子が悪い
□便秘、下痢、またはその両方を繰り返す
□便やおならが臭い
□風邪を引きやすい
□花粉症、アレルギー体質
□不安、イライラなどストレスが多い
□寝つき・寝起きが悪く、眠気が抜けない
□血圧が高め、または高血圧
□冷え性
□汗っかき
□頭痛、首・肩のコリが気になる
□物忘れが多く、集中力が低下した
□目が乾く
□口が渇く
□鼻血が出る
□口臭が気になる
□脈が乱れる
□めまいや立ちくらみがある
実は、これらの24の諸症状はすべて毛細血管がかかわっているのです。上記チェックリストで当てはまる項目が多ければ多いほど、あなたの毛細血管は元気ではない状態だと考えられます。