10月も下旬になり、着る服もだんだんと増えてくる季節になりました。
今回もサイト「漢方デスク」(http://www.kampodesk.com)に読者の方から寄せられる漢方相談の内容をご紹介し、症状や悩みにどのように対応するのかお伝えしていきたいと思います。
相談内容:疲れやすく、やる気が出ず悩んでいます。
「ここ数年程、仕事から帰るとぐったりして、休日はほとんど寝て過ごしています。
本当は休みの日に洗濯や掃除をしたいのですが 体が重くて思うように行動できず、 無理をすると背中が痛くなり呼吸が荒くなり、倒れそうになる時があります。
そんな自分の体力のなさにガッカリしてしまいます。
運動は昔から苦手で、あまり体は動かしていません。
最近は頭痛や肩こり、生理痛、足のむくみなどが以前よりも強く感じるようになりました。
このような体質改善には漢方がいいと良く耳にするので、試してみたいと思うのですが どのようなものがいいのか、ぜひ教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
(質問者:30代 女性)
これに対して、慶應義塾大学医学部の渡辺賢治先生の回答です。
「まずは自分で出来ることから取り組んでみましょう。
昔から身体を動かしていないのであれば、日常生活に必要な筋肉量が維持できず、疲れやすいのはやむを得ないと思います。
ジムに通う、プールで泳ぐ、ランニングをするというような極端な運動はまずは必要ありません。
日常生活で取り組むことができる、座ったり歩いたりするときの姿勢を正すといったことだけでも継続することが重要です。
身体を今以上に動かすことを継続していけば、疲れやすくやる気が出ないことだけでなく、頭痛や肩こり、生理痛、足のむくみも改善して行くことが期待できるでしょう。
漢方薬を飲むだけでは身体は変わりません。まずは自分で出来ることから取り組むこと。それが養生であり、漢方的な健康法です。