文/鈴木拓也

「カギを握る」のはテストステロンとDHEA

男性にとって50代は、一気に老け込みやすくなる年代といえる。
そして、実年齢より老けて見える人と、まだ若く見える人との個人差が、明瞭にあらわれてくる年代でもある。

この差が生まれる原因は、どこにあるのだろうか?

「大きな原因の一つが、男性ホルモンの量です」と説くのは、ルネスクリニックの平野敦之理事長だ。

男性ホルモンとは、100種類を超えるホルモンの中でも、性差に大きく関わる性ホルモンのこと。「男性ホルモン」というホルモンがあるわけでなく、テストステロンやアンドロステネジオンなど何種類かあって総称的に用いられる。

抗加齢医療の専門家である平野理事長は、男性ホルモンのなかでも、テストステロンとDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)が、男性の若さの「カギを握る」と、著書『男は50歳からつまみを変えなさい』(青春出版社)で記している。

テストステロンは、骨や筋肉の発達を促し、男性らしい体格の形成に寄与することで知られるが、役割はそれにとどまらない。本書で、「皮膚の合成や、動脈硬化を防ぐ作用、造血作用、腎臓の働きを助ける作用」などがあると説明されるとおり、健康と若さを保つために欠かせないホルモンなのである。

もう1つ言及されているDHEAは、「体内のほとんどすべての器官の働きをアップする力をもった、強力なホルモン」であり、別名「若返りのホルモン」と呼ばれるほど重要な存在だという。

酒のつまみを変えて必要な栄養素をとる

残念なのは、こうしたホルモンは、加齢とともに分泌量が減っていくことだ。特にテストステロンは、50歳頃に分泌量がガクっと減る。それが、見た目や活力にも影響することは想像に難くない。

対策として平野理事長がすすめるのが、「食事」。男性ホルモン生成に必要となる栄養素を含んだ食事の重要性を力説する。

ここでキーワードとなるのが、良質なたんぱく質、脂質、ビタミン、そしてミネラル。逆に炭水化物(糖質)のとりすぎは、男性ホルモン低下につながる食習慣の代表格として挙がっている。

そう言われると、いかにもハードルが高そうに思える。だが、晩酌のつまみを変えるだけで改善できるそうで、本書には具体的なレシピが多数掲載されている。以下、参考までに3つのレシピを紹介しよう。

「蒸し鶏のクルミ豆腐ソース」

動物性タンパク質と植物性たんぱく質(大豆から作る豆腐)が同時にとれ、かつホルモン生成に必須のビタミンB群、ビタミンE、良質な脂質も含まれていておすすめの料理だ。

「蒸し鶏のクルミ豆腐ソース」(写真:鈴木江実子)

【材料(1人分)】
・鶏むね肉:150g
・塩:少々
・こしょう:少々
・白ワイン:大さじ1
・木綿豆腐:100g
・クルミ:10個(2g)
A-砂糖:小さじ1、塩:小さじ1/4、こしょう:少々
・キウイフルーツ:1個

【作り方】
1 鶏むね肉は鍋に入れ、塩、こしょう、白ワインをもみ込む。湯50ml(分量外)を注いで蓋をして火にかけ、煮立ってから7~8分蒸し煮にする。冷めてから取り出し、食べやすい大きさに切る。
2 クルミは肉叩きやビンなどで細かく砕き、つぶした豆腐、Aと混ぜ合わせる。
3 1の鶏肉に2のソースとキウイフルーツを添える。

「さばのホイル焼き」

ホルモン生成に必要なビタミンD(さば、ひらたけ)を豊富に含む一品。ビタミンDを含む食材は限られるため、こうしたつまみは意識してとるようにしたい。

「さばのホイル焼き」(写真:鈴木江実子)

【材料(1人分)】
・塩さば:1枚
・オリーブ油:大さじ1/2
・にんじん:1/3本
・ひらたけ:1/2パック(50g)
・玉ねぎ:1/4個
・タイム(ホール):少々
・オレガノ(ホール):少々
・ローリエ:1/2枚
・白ワイン:大さじ1

【作り方】
1 にんじんは細切りにする。ひらたけは石づきを切り落とす。玉ねぎはくし形に切る。塩さばはフライパンにオリーブ油を中火で熱し、表面をこんがりと焼く。
2 アルミホイルを広げて塩さばを置き、にんじん、ひらたけ、玉ねぎ、タイム、オレガノ、ローリエをのせる。白ワインをふり、アルミホイルを包む。
3 魚焼きグリルで10分焼く。

「厚揚げと小松菜の卵とじ」

全ホルモンの半数が生成される副腎。その副腎を「いたわる」効果があるのが、このレシピ。卵は、必須アミノ酸がもれなく含まれる良質のたんぱく源であり、小松菜は、普段の食生活では不足しがちなビタミンAとビタミンCが豊富。

「厚揚げと小松菜の卵とじ」(写真:鈴木江実子)

【材料(1人分)】
・厚揚げ:150g
・ベーコン(無塩せき):2枚
・玉ねぎ:1/4個
・小松菜:5株
・卵:2個
A-湯:200ml、しょうゆ:大さじ1/2、みりん:小さじ1

【作り方】
1 厚揚げは熱湯を回しかけて油抜きし、ひと口大に切る。ベーコン、玉ねぎはみじん切りにする。小松菜は4cmの長さに切る。卵は溶きほぐす。
2 フライパンにAを合わせて火にかけ、玉ねぎ、ベーコン、厚揚げを加える。5~6分煮立てて味をなじませ、小松菜を加えて火を通す。
3 卵を回し入れ、好みの加減に火を通す。

* * *

このように、本書に掲載のつまみレシピは、安価な食材で手軽に作れ、ボリュームがあって美味。好きなお酒を楽しみながら元気であり続けたい方に、おすすめしたい健康法だ。

【今日の健康に良い1冊】
『男は50歳からつまみを変えなさい』

平野敦之 著、検見崎聡美 料理
青春出版社
(※検見崎の崎は正しくは「たつさき」)

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文/鈴木拓也 老舗翻訳会社役員を退任後、フリーライター兼ボードゲーム制作者となる。趣味は神社仏閣・秘境巡りで、撮った映像をYouTube(Mystical Places in Japan)に掲載している。

 

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