お尻から脚にかけての痛みやしびれは、いわゆる坐骨神経痛として多く見られる症状です。
これらの症状は、「足裏のバランスを良くする」エクササイズを行うことで改善できる場合があります。

足裏のバランスとは体重のかけ方や支え方

足裏のバランスとは、足裏にどのように体重がかかっているか、どのように支えているかのバランスをいいます。

理想的なバランスは、本記事冒頭の画像のように、踵(かかと)、親指の付け根(母趾球)、小指の付け根(小趾球)の3点で均等に支えられている状態です。

足には縦のアーチが内側と外側の2つ、横のアーチが1つ、合計3つのアーチがあり、いわゆる「土踏まず」を形作っています。この3つのアーチの働きにより、人間の体の土台として、体重や重心をしっかりと強力に支えることができるのです。

しかし、何らかの原因でこのアーチが崩れると、バランスが崩れて体重のかかり方や支え方、重心にかたよりが生じます。家の土台が歪むと家全体が歪んでしまうのと同じで、人間の足のバランスが崩れると体全体に影響して様々な不具合が起きてしまいます。

そのひとつとして、腰の痛みやお尻(殿部)から脚にかけての痛みやしびれなどが現れることがあるのです。

足裏のバランスの崩れのパターン

足裏のバランスの崩れには、いくつかパターンがありますが、よく見受けられるのが「踵重心」と「内側重心」です。

1.踵重心
足の踵に重心がかたより、体全体が後ろ重心になってしまうパターンです。踵重心になると、すねの前の前脛骨筋や外側の腓骨筋、腿裏のハムストリングなどの筋肉に負担がかかり、疲労緊張から痛みが生じます。

【前脛骨筋(左)と腓骨筋(右)の痛みのパターン】

【ハムストリングの痛みのパターン】

1.内側重心
足の内側のアーチがつぶれて落ちてしまい、内側(親指側)に重心がかたよってしまうパターンです。いわゆる扁平足や外反母趾などでも起こります。内側重心になると、腿の外側の外側広筋や大腿筋膜張筋、殿部中殿筋、小殿筋などの筋肉に負担がかかり、疲労緊張から痛みが生じます。

【外側広筋の痛みのパターン】

【中殿筋の痛みのパターン】

【小殿筋の痛みのパターン】

このような症状は病院ではたいてい坐骨神経痛と診断されますが、実は神経の痛みではなく、『トリガーポイントによる筋筋膜性の痛み』ということがあります。

トリガーポイントについては本連載ではおなじみですが、詳しくは以下のページをご覧ください。
腰痛・坐骨神経痛のトリガーポイント治療(https://www.re-studio.jp/backpain/pg122.html

足裏のバランスを改善する方法

このような足裏のバランスの崩れは、少なからず足の筋力低下が原因となっています。特に足の指の筋力が弱くなると、足のアーチを保てなくなったり、足の指で踏ん張れないために踵重心になりやすくなったりします。

また、すねの深部にある後脛骨筋という筋肉は、足の指の筋肉とともに足のアーチを引き上げる働きがありますが、足の指の筋肉とともに弱くなっていることがあります。

【後脛骨筋と足指の筋肉】

これらの足の指の筋肉や後脛骨筋の筋力を回復することで、その上部にあるすねや太もも、殿部の筋肉の負担が減り、痛みを改善することができます。

足裏のバランスを改善する踵上げトレーニング

筆者の腰痛トレーニング研究所 (https://www.re-studio.jp/index.html)では、足裏のバランスを改善するための足の指や後脛骨筋のエクササイズとして、「踵上げトレーニング」をおすすめしています。

このトレーニングはいつでもどこでもできますので、仕事の合間や信号待ち、電車を待っている時、テレビを見ながらなど、ちょっとした合間に積極的にチャレンジしてみてください。

「踵上げトレーニング」をやってみよう!

以下を参考にトレーニングを行ってください。
自宅で出来る!腰痛トレーニングDVDhttps://www.re-studio.jp/dvd.html)よ

1.下の写真のように、イスの背もたれや壁などに手を添えて、体を軽く支えます。この時にあまり手や腕に体重をかけ過ぎないようにしてください。

2.脚を肩幅くらいに開き、下腹部を引っ込めるように力を入れて締めます。

3.2の状態からつま先立ちをするように 「踵を上げる → 1秒止める → 踵を下ろす」を繰り返します。
1セット10~20回程度として、1日2~3セットを目安に行ってください。

《ポイント》
・踵を上げる時、特に足の指全部でしっかり踏ん張りながら、体をまっすぐに上下するようにしてください。
・膝が曲がったり、前のめりになったり、ふらついたりしないように注意しましょう。

※ご注意)痛みのためにこのエクササイズができない、またはこれを行うと症状が悪化する時はやめてください。

他にも、様々な腰痛・坐骨神経痛改善エクササイズをご紹介しています。ぜひご覧ください。

・坐骨神経痛 夏の冷えからくる足の痛み しびれを改善するツボはココ!【川口陽海の腰痛改善教室 第71回】(https://serai.jp/health/1036895

・腰痛改善には骨盤を整える股関節のストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第70回】
https://serai.jp/health/1034491

・腰痛持ちに良い腹筋 悪い腹筋|本当に正しい腰痛トレーニングとは【川口陽海の腰痛改善教室 第69回】(https://serai.jp/health/1032786

・リモートワーク腰痛を解消するにはトリガーポイントマッサージ!【川口陽海の腰痛改善教室 第68回】(https://serai.jp/health/1030955

・ヘルニア・腰痛を改善! 寝ながらできる腰痛体操 誰でもできる5つのストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第66回】(https://serai.jp/health/1028037

・オススメの腰痛・坐骨神経痛改善ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第61回】
https://serai.jp/health/1020567

拙著「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい」が、全国書店にて発売となっています。

お読みいただけると幸いです。

文・指導/川口陽海 厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。著書に「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(発行:アスコム)」がある。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
TEL:03-6457-8616 http://www.re-studio.jp/index.html

腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(健康プレミアムシリーズ)川口陽海(著/文) 永澤守(監修) 発行:アスコム
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