サライ世代の皆さんには、脳のトレーニング=脳トレを意識して生活している方も多いでしょう。けれど目の衰えはそのままにしている人が多いのでは?
ビジョングループ創立者・会長の中川和宏さんは、著書『はたらく人の目の強化書』(クロスメディア・パブリッシング)のなかで「脳トレはほとんど全部が“目トレ”です。どれも目で見た情報をどれだけ速く、また正確に伝えられるかのみをトレーニングするものです」と綴っています。
つまり見るという行為は目と脳の共同作業で、目から脳を強化することが欠かせないということなのです。
そこで今回は同書『はたらく人の目の強化書』から、“目から集中力を高める”メソッドをご紹介していきます。
■目から集中力を高める
「集中する」という行為は、目の焦点をしっかり合わせることから始まります。不意に目の焦点が定まらなくなったら、それは目と脳が疲れて集中できなくなっている証拠。
そういう時には、
・軽く目をつむる
・遠くの景色を眺める
・眼筋トレ
・目のツボマッサージ
このようなことで目をいたわります。
そのほか、中川さんが同書でオススメしているのが「らせんフィットネス」というものです。渦を外側から内側へと目で追っていくというもので、見ているだけで自然とその中に引き込まれて行き、集中状態に入ることができます。
反対に、内側から外側へ視野を広げていくと緊張がほぐれてリラックス状態を作ることができます。
さらにその応用が、「多重むげん目トレ」です。視線を左右に振りながら、内側→外側、外側→内側を繰り返すので、左右バランス良く、眼筋と脳を鍛えることができます。
では早速試してみましょう。(ただしブルーライトの出ているPC画面を長時間見続けるのは目に良くないので、継続して行う場合は出典元の書籍『はたらく人の目の強化書』をお求めください。)
【集中力を高める】らせんフィットネス
らせんの外側から内側へと目を動かしていきましよう。だんだん動きが小さく、線が細くなっていくことで脳が集中状態に入りやすくなります。
反対に内側から外側へと目を動かすと、視野が広がり、リラックス状態をつく ることができます。
【集中力を高める】多重むげん目トレ
内側から外側へ、形に沿って線を目で追うエクササイズです。 一番外側まで来たら今度は内側へ。10秒間に何周できるかで、あなたの「眼球コントロール年齢」がわかります。
10周以上では、20~30代、9〜5周では40~50代、4周以下では60代以上となります。
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以上、中川和宏さんの著書『はたらく人の目の強化書』より、集中力を高める目の運動の方法をご紹介しました。
なんとなく集中できない、想像力が広がらない、目で見たものを瞬時に記憶できないなど、なんらかの脳力の低下を覚える場合は、目の力が低下しているとも考えられます。目の力が低下すると、脳の動きも鈍くなり、集中力などの脳力まで低下する原因になってしまうのです。
今の時代に欠かせない「アイ・マネジメント」。脳を衰えさせないためにも、適切な方法で目を運動させるようにしましょう。
【参考書籍】
『はたらく人の目の強化書』
(中川 和宏著、1380円+税、クロスメディア・パブリッシング)
http://www.cm-publishing.co.jp/9784295400912/
文/庄司真紀
図版提供/クロスメディア・パブリッシング