「メガネが合わない」「長い時間、読書をした」など目の疲れで視界がぼんやりすると、頭もぼっとしてきませんか? 目の見え方は脳に影響し、集中力や記憶力に密接に関係しています。
今回は、視力回復・能力開発の第一人者として活動する、ビジョングループ創立者・会長の中川和宏さんの本『はたらく人の目の強化書』(クロスメディア・パブリッシング)から、目の疲れを緩和する方法についてご紹介していきます。
■目の疲れを取ることが重要
同書で中川さんは、「見るという行為は、多量の血液と酸素を必要とします。大切なことは疲れ目を解消し、視力を出来る限り回復する、そして目と脳に行く血液量を低下させないことです」と綴っています。
朝から晩までイスに座っている現代生活では、膝、腰、首が曲がって、膝筋、大臀筋、大腿四頭筋、腰筋、頚筋が圧迫を受け、目と脳に血液が行きづらくなっています。それでなくとも目と脳は体の1番上にあるので、血液が行きづらいのです。
目の周辺の筋肉を鍛える眼筋トレの他に、目のツボマッサージも有効ですので、早速試してみましょう。
■目のツボマッサージで疲れを溜めない
ツボとは東洋医学でいうところの「気」(=人間の身体を流れる生命エネルギー)の通り道同士を結んでいるところ。指圧によってここを刺激することで、滞っていた気や血の巡りが良くなり、体全体のバランスが整います。
基本的に使うのは親指。親指の腹をツボの上に置き、そこで頭の重さをのせていきます。ぐりぐりと力を入れて強く押しすぎるのはNG。じんわりとツボが刺激されるのを感じてください。
ツボマッサージでは目のまわりの4つのツボ「清明」「天応」「太陽」「四白」を順番に押していきます。4つのツボは以下の場所にあります。
・晴明
鼻の根元と目頭内側を結ぶライン。ちょうどその中央にある窪み
・天応
眉頭から2〜3cm下がったところにある骨のくぼんでいる場所
・太陽
目尻から3cmほど外側。骨が内側にカープし、小さくくぼんでいる
・四白
正面を見たときの黒目の位置から、指1本分下に位置する場所にある
■目ツボマッサージの9ステップ
1、まずは指圧のポイント(緑色の丸がついているところ)を確認します。
2、目頭あたりの溝になっている部分【晴明】を親指の腹でやさしく押します。
3、そのまま前かがみになり、指圧の負荷を少し加えます。5秒をキープして元の姿勢に戻ってください。
4、次は目と眉の間にある部分【天応】。2と同様に、親指の腹でやさしく押します。
5、再び前かがみになり、指圧の負荷を少し加えます。5秒間キープしてもとに戻りましょう。
6、こめかみの凹み部分【太陽】を親指の腹でやさしく押します。
7、前かがみになり、指圧の負荷を少し加えます。5秒キープしてもとに戻ります。
8、 最後は目の下にあるくぼみ部分【四白】。ここは人差し指と中指の腹でやさしく押します。
9、前かがみになり、指圧の負荷を加えつつ、5秒キープ。ゆっくり元の姿勢に戻ったら終了です。
* * *
以上、中川和宏さんの著書『はたらく人の目の強化書』より、簡単な目元マッサージの方法をご紹介しました。
目を囲むようにある4つのツボを、頭の重さで負荷をかけて刺激することで、効果を高めましょう。じんわりと効いて目の疲れがとれ目が楽になる感じがあるはずです。
【参考書籍】
『はたらく人の目の強化書』
(中川 和宏著、クロスメディア・パブリッシング)
http://www.cm-publishing.co.jp/9784295400912/
文/庄司真紀
図版提供/クロスメディア・パブリッシング