「睡眠負債」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 日々のわずかな睡眠不足が、まるで借金のようにじわじわと積み重なる……そんな状態をあらわす言葉で、今、世界の研究者がこの「睡眠負債」に取り組んでいます。
仕事等が忙しくて睡眠時間が慢性的に不足している、というケースだけでなく、しっかり睡眠時間を確保しているはずなのに、寝つきの悪さや睡眠の質の低下が積み重なって「睡眠負債」を抱えてしまっているというケースもあるようです。
がんや糖尿病、心臓病、認知症など深刻な疾病とも強い関連が指摘される「睡眠負債」。何とも気になりますね。
サライ世代にとって、睡眠は日常生活と切っても切り離せない大問題です。「サライ.jp」でも、これまで睡眠の質を考える記事をご紹介してきました。
今回は、その中から、すぐに取り入れられる睡眠習慣を6つご紹介します。
■1:夜ぐっすり眠れるようになる!副交感神経を上げて「不眠を解消する」簡単入浴法
お風呂の医学研究者・早坂信哉さんに、不眠に効果のあるお風呂の入り方を解説いただきました。
睡眠に悩みをかかえているときはとくに、寝る1~2時間前に40℃のお風呂に15~20分浸かるのが効果的なのだそう。人は体温が下がると眠くなるので、入浴後、寝る時間まで体温が下がることですんなり眠ることができる、というわけです。今夜さっそく試せる入浴法です。
※記事リンク:https://serai.jp/health/110592
■2:つぶやくだけでストレスがやわらぐ!休み方の専門家が教える魔法の習慣
ストレスと睡眠は、密接にかかわっています。睡眠コンサルタントの友野なおさんが、ストレスをやわらげる方法をいくつかアドバイス。
中でも、公園を散歩するなど自然にふれる活動「グリーンエクササイズ」は、たった5分程度、窓から緑をながめるだけでもストレス軽減につながるのだそう。リラックス効果で睡眠習慣の改善にも役立ちます。
※記事リンク:https://serai.jp/health/111154
■3:どんな朝でもスッキリ目覚められる!手軽に二度寝を防げる「3つの必殺ワザ」
朝すっきり目覚められないと、交感神経が優位にならず、翌日、翌々日とどんどん就寝が遅くなりがちです。そこで、前出の友野なおさんが朝すっきり目覚める方法をアドバイス。
朝の光は交感神経に働きかけてすっきりとした目覚めを促すので、もし寝室に遮光カーテンを使用しているなら10センチ程度の隙間を作るとよいのだそう。ベッドでできる耳もみ体操も紹介しています。
※記事リンク:https://serai.jp/health/114174
■4:寝る前の3分に言葉を唱えるだけ!自律神経を整えて不調を改善する方法
質のよい睡眠→すっきりした目覚めの理想的なサイクルを実現するのには、自律神経を整えるのが効果的。
友野なおさんが紹介する「自律訓練法」は、体をリラックスさせてストレスや疲労を軽減させるのに有効です。睡眠改善法としても広く行われている「事理訓練法」、おやすみ前に試せる手軽さも魅力です。
※記事リンク:https://serai.jp/health/118162
■5:【漢方で始める「大人の養生法」】健康づくりのための良い睡眠と漢方
慶應義塾大学教授で漢方医学が専門の渡辺先生が、睡眠トラブルの養生法を解説。
夜中に手足がしびれたりトイレに頻繁に起きる「下焦の虚証」タイプの方は、おへそから下を温めることが効果的とのこと。本稿では漢方・薬膳ポータルサイト「漢方デスク」がおすすめする薬膳レシピも公開しています。
※記事リンク:https://serai.jp/health/6474
■6:寝苦しい夜もこれで眠れる!快眠のために「睡眠環境を整える6つの工夫」
快眠セラピスト・三橋美穂さんに教えていただいた、夏に試したい睡眠環境の工夫を紹介。
中でもエアコンと上手に付き合えれば、寝苦しい夜にも安眠を得ることができますね。ポイントは就寝1時間前に寝室の冷房を入れておくこと。26~27℃でオフタイマーを1~3時間後にセットすると入眠がスムーズになります。
※記事リンク:https://serai.jp/living/83762
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以上「サライ.jp」のこれまでの記事から、しっかり眠れるための工夫の数々をご紹介しました。詳しくはぜひ、各記事をご覧ください。
ちょっとした寝不足が蓄積する「睡眠負債」の恐ろしさは、自覚が乏しいこと。ちょっとした工夫で毎日の睡眠の量と質を確保し、睡眠の悩みから解放されたいものです。
文/酒寄美智子