実録「青春18きっぷ」で行ける日本縦断列車旅:3日目《宮島口駅~名古屋駅》

「青春18きっぷ」だけを使って行ける日本縦断の大旅行を企てた、58歳の鉄道カメラマン川井聡さん。南九州の枕崎駅から、北海道の最北端・稚内駅まで、列車を乗り継いで行く日本縦断3233.6kmの9泊10日の旅が始まった。

3日目は早朝の宮島口駅から出発だ。

2日目《熊本駅~宮島口駅》の様子はこちらから!

『サライ』8月号では「青春18きっぷ」の旅を大特集! 川井さんの旅の全行程も載っています。
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https://serai.jp/news/216861

「青春18きっぷ」で行ける日本縦断列車旅《3日目》のルート

《3日目》宮島口 6:49~ 八本松 8:01

快晴の朝7時。観光地のせいか、宮島口の町はまだ静か。名物「あなごめし」の店はまだ閉まっている。でも店の中からはショーユと砂糖でアナゴがクツクツ煮られるいい香り。これはたまらん!

タレの魅力的な匂いに「このまま発売まで待っていようか」と思うほどであったが、思いを振り切って駅へ駆け込む。

なにしろ今日の乗車予定は550km。一日の距離としては今回の旅程で最長となる。おまけに京阪神を抜けるので、かなり混雑するのは間違いない。荷物も多いので、いちど座れば終点までほぼ座りっぱなしだろう。きっと、のんびりと忙しい旅になる。

ホームまでタレの香りが追っかけてくる宮島口で、7時11分発の糸崎行きを待つ。「本日は朝からダイヤが乱れています」という案内放送をとともにやってきたのは6時49分発の西条行き。乗り換え予定の糸崎駅の手前だが、せっかくやってきた電車なので乗車する。どこかでボーナス途中下車をたのしもう。

そうして途中で下車したのは八本松駅。山陽本線最大の難所として知られる瀬野駅~八本松駅間の端にある駅だ。

橋上の駅舎を降りたところに昔の駅舎がほぼそのまま残されていた。昭和40年代に今の駅に移って以降、倉庫として使われているという。駅舎として引退してから半世紀ほど経つというのに、ずいぶん綺麗に残されている。今どんな使われ方をしているのか。もう少し調べてみたかったが時間切れ。次回訪問の宿題ができてしまった。

ホームに戻ると、鮮やかな色が目に入った。エキゾチックな6人組。話を聞いてみたら、ネパールからきて、今は東広島市に住んでいるという。

八本松駅での下車時間は結局20分ほど。オマケの途中下車だけど、短いなりに楽しかった。列車の旅は、乗る楽しみと降りる楽しみだと実感する

まもなく、宮島口駅から乗車する予定だった糸崎行きの“RED WING”が、少しだけ遅れて入線してきた。

《3日目》八本松 8:15 ~ 糸崎 9:05

糸崎駅に到着。ここは明治時代の一時期は、山陽鉄道の終点だった。そんなこともあって今も構内には電車の留置線がたくさん並んでいる。

近所にある工場から流れてくるのは、昭和の工場地帯を思い起こさせる不思議な臭い。ちょっと苦手だが、ちょっと懐かしい。

ここで次の和気行きの黄色い電車に乗り換える。朝からの遅れでダイヤが乱れているため、別の列車の乗り換えを待って発車した。

もうすぐ瀬戸内海が見えてくるはずだ。

>>次のページへ続く。

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