《3日目》糸崎 9:31 ~ 尾道 9:39
糸崎駅を出たら、すぐに海岸線に出た。車掌室の窓越しに眺める瀬戸内海が美しい。海辺まで行きたくなって、尾道駅で下車してみることにする。
せっかく乗った電車だけど、乗車はたったひと駅。「でもここなら、海は駅のすぐ前ですよ」と車掌さん。
尾道駅のコンコース。中央に見えるのはみどりの窓口。この駅舎は昭和5年に開業したもの。
尾道駅は「トワイライトエクスプレス瑞風」が停車することとなり建て替えが決定している。2017年7月現在、駅の業務は仮駅舎に移転し、2018年夏頃には新しい駅舎が完成する予定。こういう変化をスピードが速すぎるように感じてしまうのも、もしかしたら鈍行でゆらゆら旅行しているせいだろうか。
改札口から信号込みで海まで1分30秒。小さな防波堤の下に海があった。右からも左からも対岸とをつなぐフェリーがひっきりなしに走る。海と山と坂と船。大林信彦の映画の主人公が今もどこかにいるような気がする街並みだ。
海辺の景色を堪能して、尾道駅に戻る。このホームには昔の面影が残っている。古レールで組まれた尾道駅ホームの屋根は、かつて「あさかぜ」「富士」「はやぶさ」などの名列車が発着したころと変わらない。こちらは今後も活用されるようだ。
さあ黄色い電車で旅を続けよう。